カッターナイフは、新品なら大変良く刃が立って居て、事務に使う程度の使用では全く問題無く良く斬れると思います。

 

 ちょっと腕をペロッと舐めれば産毛も剃れます。

 

 日本刀でも、研ぎ師さんに寄りますが、研ぎたての時は、毛が剃れる程立っている物も有ると思います。

 

 でも殆どの刀は、そういう繊細な斬れ味は無いかと思います。

 

 私が、動画で見せているコピー用紙の試斬も、だからその刀が、「刀」として大変良く斬れる事とはイコールでは有りません。

 

 昔、私の小さな頃には、剃刀の刃を使った鉛筆削り用のナイフも有りました。(懐かしいな~)

 

 鉛筆を削るには良く斬れて十分に使える物でした。

 

 しかし、人の骨まで断つ様な使い方は出来ませんよね。

 

 そもそも、軽作業を行う為のナイフ類と、秒速数十メートルのスピードで、60~70㎏は有ろうかと思われる肉の塊を骨付きで斬る日本刀では、斬る対象が全く違います

 

 では何故、私は紙を斬って見せるのか?

 

 世の中には、人はおろか、紙も何も斬れない、刃の上を指を押し付けても斬れない、「刃物」とは呼べない日本刀が氾濫しているからです。

 

 元々、古研ぎで如何にもヘタっている刀だけではなくピカピカに化粧研ぎしてある刀にも良くあります。

 

 刃引きされて、もう刃物では無い物か、そうでは無く、まだ刃物としての力を持っている物かお見せしているに過ぎません。

 

 刀は、畳表を斬るものでも無く、竹を斬るものでも無く、人を斬る物です。

 

 当店の研ぎは、基本的に、そのお刀の力が最も発揮される様に研いでいます。(研師Aさん)特に指定されなければ、竹用でも、畳表用でもなく、人を斬るのに適した(物騒な言い方ですが)肉置きにされています。

 

 刃の側面の肉を厚くすれば刃持ちは良くなっても斬れ味は落ちます。

 

 逆に薄くし過ぎると、畳表の抜けは良いですが、刃の強度を落とし、竹や硬い骨を斬り難く成ります。

 

 当店の「研ぎ上がり・斬れ味保証」のお刀、実際に店頭で見て頂くと、音でより斬れ味の凄さを皆さん感じて頂いています。(今、研ぎは、Aさん、Bさんお二人にお願いしていますが、事斬れ味に関しては、Aさんが安定して、剃刀の様な斬れ味を見せてくれます。)

 

 かなり待ち時間ありますが、試してみる価値はあると思います。

 

 

 

 

 

 

兎に角、地肌の美しさが半端ではないです。

売れなくても自分の刀に是非欲しいので、かまわないと思う様な一振りです。

これは良いです。

 

【大切っ先の、大変美しい御刀】「筑州住貞吉」 71.0cm 、鑑賞用として!!!