私達の様に、刀を飾るのでは無く、使う人にとっては、柄の握り心地は非常に大きな問題です。
この握り心地に大きな影響を与えるものの、意外と知らない人が多い事が目貫の位置です。
当店は拵の注文を受ける事が多いのですが、この点に言及される方は意外と少ないです。
「そういうのも有るとは、知っていても、何だか変だし」と思う方も居られるのではないでしょうか。
目貫の位置の標準は、差表は鍔に近い所に、差裏は、頭に近い側に配置されます。
一般に指定をしなければ、大体その様に配置されると思いますし、即納品の居合刀等では、100%そうなっていると思います。
しかし、この位置の場合、指に目貫が少し当たる感じに成って、人によっては大変気に成る方もいらっしゃいます。
写真の柄が標準位置です。
良く見るパターンかと思います。
これに対して、位置を逆にして、目貫が掌の中に入ってしまう様に配置する、逆目貫と呼ばれる物があります。
掌の柔らかい部分で包み込むので。目貫がある事があまり気に成りません。
指が繊細な方には良いかも知れません。
写真がその実例です。
分かり難いかも知れませんが、良く見るとおかしいでしょ。
でも、掌の凹凸も嫌な人の場合。
いっそ、「目貫なしで巻いてくれ。」と言うお客様も時々居られます。
しかし、「一応付くべきものが付いていないと見た目が。」というお客様の場合、目貫を中央に揃えてしまって、基本的に、手に当たらない様にすることも出来ます。
次の写真がそれです。
僅かな事ですが、握った時の感覚は、大変大きく変わります。
たまたま、握った柄が大変握り心地よく感じる場合、目貫の位置をチェックして見るのも面白いかも知れません。
微妙に、菱一つ分ずらして、手に合わせると言った事もさせて頂いた事があります。
そして、今回、写真を出したお刀は、いずれも当店で拵を作った物では無く、買ってきた時点でこうなっていました。
つまり、知っている人は、自分用にいろいろ工夫して、職人さんと打ち合わせてやっているのです。
こういう事が出来るか、出来ないかを知っているだけで、自分の為の究極の一振りに向けた仕様の書き方も変わってくると思います。
参考にしてみてください。
研ぎ上がりで綺麗な刀身に、斬れ味もしっかりのお刀です。
一応樋鳴りもしますが、実践本意の浅い樋で、超軽量ながら十分な強度も確保されています。昭和の軍刀身は戦う心のお刀です。











