刀の登録証の記載と現物に違いがある場合や、目釘穴を増やす等、登録証の都道府県の教育委員会に申請して、登録を正しく直す必要があります。

 

 一応、刀を買った時は、必ず名義変更をして、販売したお客様にご迷惑をかけない様に注意して居ます。

 

 しかし、中には、「この登録はおかしい。」と教育委員会から、「受理出来ません。」と通知が来る事も有ります。

 

 放置しても、警察が来るとか言う事は、あまり聞きませんが、当然、私が申請して受理されないのですから、お客様が名義変更の手続きをしようとしても、受理されませんから、登録を正しくする為に、必ず現物確認を受ける様にして居ます。

 

 また、当店は、目釘穴を増やして、2本目釘にして、柄も2本目釘に作り直す様な工作を依頼避ける事も良くあります。

 

 この場合も、勝手にやっても、書く都道府県の教育委員会には分かりません。

 

 しかし、そのお客様が刀を手放そうとされた時には、登録証の内容と、現物の内容が不一致と成り、それは相手にもすぐ分かる事と成ります。

 

 いずれにしても当店で販売したお刀で、お客様にご迷惑をおかけする事の無いよう、改造の手続きをします。

 

 更に、登録証に書いてある長さや反りと、実際のお刀のサイズが違う事も有ります。

 

 いつの段階でか、登録証が入れ替わったか、悪徳刀剣商が、お客様を騙して、適当なお刀を「大名登録ですよ。」と嘘を言って高く売る為に、「大名登録」の登録証に差し替えた可能性も有ります。(恐らく元の刀身は、錆等で問題が多かったため残鉄としてバラバラにして処分されたでしょう)

 

 たまには、そんな事で現物確認を受けなければ成らない事が有りますが、今回、こちらの都合で改造申請を出したのは、1振りだけです。

 

 買ってきた、或いはお客様から買取させてもらった刀の長さ等を見ていると「あれ?」「これ短くない?どう見てもこんなに反ってないぞ。」と感じて、ちゃんと計ってみると、どうもおかしいとなったもの、「目釘穴の数が違うぞ。」と言った物が、ここ2ケ月程の間に溜りに溜って、6振りも現物確認に持ち込む羽目と成りました。

 

 流石にこんなに持ち込んだのは私も初めてです。

 

 

 世にいい加減な登録の日本刀がどれだけ出回っているか、暗澹たる気持ちに成ります。

 

 刀を買う時、裁縫用の何度も取引して、事前にしっかりチェックしている事を知らないお店では、裁縫用のメジャー等、厳密に正確では無くても、ある程度の目途が付く様に準備はしておいた方が良いかも知れません。

 

 6振りの内、3振りはこちらからの改造申請であったり、大阪登録であった為、今日の内に登録証の再発行がされましたが、2振りはこの点の記載間違いでは無いかと付帯意見を付けて、各都道府県に書類が戻され、1振りは完全に、現物と登録証は有っていないという結論に成りました。

 

 とりあえず3振りは、発行元の教育委員会に差し戻されました。

 

 皆さんのお刀大丈夫ですか。

 

 

 

 

定寸あるにも関わらず、重さは、鞘を払って879gという超軽量なお刀です。

刀身の体配や状態からは、室町時代までは上りそうな実用刀なのに、茎がかなり加工されて、保存は取れそうも無いかも知れませんが、実用品としての性能は十分確保されています。刃は良く立てて有り、大変良く斬れます。

実用刀と割り切れば大変お買い得と思います。

小さな引け傷(研いだようなので砥石目かな)は有りますが、実物を見ればルーペを手にして探さないと分からないレベルです。お買い得!

【超軽量、斬れ味抜群】「無銘」 69.8cm 、鑑賞に・居合・試斬刀として!!!