昨晩、うちで柄作成をしてくれている職人さんが、お願いしていた柄が出来たと持ってきてくれました。
 遅い時間にわざわざ車で持ってきてくれたので、「何かのついでがあったの?」と聞くと、「ついでは無かったけど、居合刀を見せて欲しい。」との事。
 職人と言っても、元は、同門の同期入会の友人ですが、古今の金具や工作に詳しく、今では、無くてはならない、当店の戦力です。
 何時も破格の手間賃で、面倒な柄を作ってくれています。
 他流派も掛け持ちでやっていて、現在は他流派一本に絞りましたが、今も親交が続いています。
 聞くと、新入会員が入って、古い人が一緒に京都の有名武道具店へ居合刀を買いに行ってきたものの、見せてもらうと、定価7万数千円に成っていたものを、セールで二割引きで買ってきた刀があまりにちゃちくて、居合刀ってそんなに高いか~と思ってうちに寄ったそうです。
「うちは、7万円も出せば、革巻きのオリジナル刀が作れるで。」等と言いつつ、扱っている物を見せてあげました。
 うちで一番安いのは、21000円の「雲竜拵」ですが、他の居合刀は、一種類だけ高級居合刀を扱っていますが、それ以外は、既成の居合刀に柄巻や、鞘の色を当店仕様に変更してもらったものと、当店の完全オリジナル刀身の居合刀、お値段は四万円程度から、フラッグシップとも言える完全オリジナルの居合刀でも6万円なので、かなり安めの設定にしています。
 二割引きで五万数千円で買ったお刀は、その職人曰くは、当店の21000円の最安値の入門刀と大差無いとの事でした。
 「それはそうでしょう。」と私。
 うちは、基本的に、厚口の幅広刀身か、剣道形用の刀身しか使わないので、標準刀身の居合刀と比べたら、標準刀身り居合刀は、ペラペラに感じるでしょ。
刀身はこだわるけど、金具のグレードを下げて、全体価格を圧縮していると説明しました。
しかし、五万円を超すものは、金具は全て真剣用なので、見た目にも十分通用するよ。
 と説明して、二人で納得。
 「次に新人が入ったら連れて来るから、安くしたってくれる?」と聞かれ、
 「何時も無理な急ぎ仕事を押し付けてるから、それぐらいは協力するよ。」
 と言う事で話はまとまりました。
 二人に共通したのは、「居合刀に、むちゃくちゃお金をかける人の気が知れない。」でした。
 居合刀に10万以上かけるなら、その分、貯めて早く真剣を買うべきで一致しました。
 うちの居合刀は、私自身振って見て、「使える」と思った物のみ置いています。
 池田美術オリジナル居合刀は、重すぎて、とても初心者には向きませんが、他の厚口刀身のものなら、入門者から、高段に成っても十分使えます。
 一度ご覧に成って、比べて頂きたいです。


コストパフォーマンスなら、この一振り、

練武刀 池田美術モデル


少し金具にも凝りたければこの辺り、

蜻蛉拵池田美術モデル


指導者が真剣の代用に使うなら、この一振り

池田美術オリジナル居合刀(高段者の真剣の代用として)