企業誘致会議
企業誘致に関する会議を行いました。
実に会議開始から終了まで約5時間を要していましたが、集中していたことから時間に氣づかないほどでした。
コロナ禍ですが、活動を停止することはありません。
この時期にこそ対応できることはやっておく必要があるのです。
常に情報交換を行い情報と思いを共有することで熱意を示すことが出来ます。
企業誘致の成功に至るまでに必要なことの一つに「地元の情熱」が挙げられます。
「是非、和歌山県に来て欲しい」という情熱を感じてもらうことが絶対条件ですから、ストレートに伝えています。
今、先方から「和歌山県には地の利があります」と話してくれているのは「関西の玄関口であり出口に位置していることは地の利があるということです」と話してくれています。
アジアからの視点はドメスティックな視点とは異なり、内からではなく外から日本を見ています。
アジアから見た関西の入口は空路も海路も和歌山県なのです。
最も地の利がある県ですが「現在は通過点になっているように思います。それでは地の利が生かせていません。地の利を生かす方策を考えるべきです。そうしないといつまで経っても通過点のままですし、淡路島や四国に企業を立地されてしまいますよ。とても熱心にお誘いを受けていますから」とも話してくれました。
信頼関係に基づいて協議を進めていますが「来て欲しい」という熱意を見せなければ、熱量の差が広がっていくと先は見通せなくなってきます。
事実、企業誘致の話をしている中で観光や食材の話に及ぶと「観光や食材のPRは日本中どこの県でもやっています。『観光に来て下さい』『食べ物が美味しいです』と訴えているように、アピール点でもありますが、どこか優れた観光地であり美味しい場所なのかの差を感じにくいことも事実です。和歌山県が企業誘致や空港や港湾の活用を図ることを前提として議論をしなければ、観光と食材を全面に出して他の県と競うことになります。繰り返しますが、観光と食材は差が出にくいので、これだけで他県と対抗するには相当の力量が必要となります。
それよりも地の利を生かした企業誘致と国際空港の活用を考えるべきです。まずはビジネス需要を創り出すことです。ビジネス客は観光客と違って安定していますから、人の交流や飲食など直接的な効果が出やすいのです。産業の基盤があって観光や娯楽があるべきです」。
大胆に指摘をするなら「和歌山県はIRを推進していますが、IRイコール観光客だけで年間1300万人も毎年、コンスタントに集められないと思います。それよりも産業を創ることが大事なことで、産業があって娯楽やエンターテイメント、観光があります。観光だけに頼ってしまうと、コロナ禍のような場合、地域経済は今よりも大きな打撃を被ることになります。
産業基盤があってそこにIRがあることが理想です。観光、IR、食事と切り離すのではなくて、ビジネスと食事、そこにIRと観光をオンさせるような構想を描くべきです。和歌山県の将来を考える時、小さな視点ではなく大きな視点を持つべきです。そうしないと人口減少と高齢社会、雇用が少ない、子どもが減少するという現在の構造から抜け出せなくなります。
今と同じ視点で課題に対応していても大きな変化に辿り着きません。大きなチャンスを逃さない勇気と機敏さ、そして熱意が必要です。昭和から続く仕事をするのではなく、令和の仕事をしたいものです。国内から世界へと視点を移して、そのスピードと投資の考え方、判断の速さに対応すべきです」。
このように成果と課題を感じながら対応しています。