ロケスカとミーディングは続く | 世界の映画祭へ挑戦 世界中で劇場公開を目指して

世界の映画祭へ挑戦 世界中で劇場公開を目指して

(・ω・)ノこのブログはカメラ片手にバックパックを背負い世界4カ国へ渡航し完成させた長編映画とそれにまつわる日々を綴っています。世界中のあらゆる国際映画祭に参加し劇場公開を目指す、勝つか負けるか?生きるか死ぬか?崖っぷち日記です。

ロケスカとミーディング

ルシアルイスビアデアマル ロケスカとミーティングを行う。朝9時、今回ロケーションとして使う家を再度見に行く。ビア、マル、デアがいっしょに参加、というより僕が連れて行ってもらってるだけ。とにかくあっちこっち連れて行ってもらっているけど、現在位置は常に分からない。

やっぱり昼間来ても素敵なロケーションなんだけど...部屋がね小さいんだな...どれも。ちょっと撮影が心配になる。うーん。その家の近所もロケに使う のだが、文句無し。さて、どうしようかな。その家のご主人、ルイスがカエピリーニャを作ってくれる。えっと、ブラジルのお酒とライムと氷と砂糖が入ってい るおいしいお酒...なんだかサンパウロに来てから飲みっぱなし...なんだか知らないけど、偉く盛り上がる。

ホテルのロケーションをセントロに見に行く。今回の映画にはホテルでの撮影があるので。車で移動途中、僕が窓を全開にしていると「あ!窓閉めて」とビアに 言われる。昼間でも信号などで車がちょっと止まった時は、危険なのだ・・・向うホテル群はSPに来たての頃、剛君に色々案内して頂いた時に見つけた場所 だ。レトロでとても良い感じだったのを覚えている。しかし...これが中々見つからない。急いで剛君に電話。剛君が地図を見ながら通りの名前を行ってくれ るが、僕の脳みそは長いポルトガル語を記憶出来ない。聞いてもすぐ忘れる。2、3歩歩いた鶏のように。剛君にビアとしゃべってもらう。すぐ解決。ホテル街 につく。

7件のホテルの室内を見る。どれも小さい。良い感じのレトロちっくなところは沢山あったのだが...うーん。おいらが無神経に鞄からデジカメを取り出し、 パシャパシャと写真を取っていると「強盗に気をつけないとだめ」と何度も何度も注意される。昨日も頻繁に言われていた。昼間だし、問題なさそうなんだけど な...この地域は沢山売春婦がいる地域らしく、治安も最悪みたい...サンパウロは古い建物がものすごく沢山あるので、映画の撮影地としては申し分内 街。とりあえず、撮影はこの地域で、とだけ決まってご飯を食べに行く事になる。

デアビアマルアラブ料理 アラブ料理

アラブ料理を食べに行く。これがまた旨い。皆、ノンストップでパクパク食べる。お腹一杯。なぜか日本語とポ語の話で、非常に盛り上がる。どんな話かと言う と、デアのお母さんはおそらく日系人の友人がいるのか日本語の単語を良く知っているらしい。で、デアが「馬鹿ってどんな意味?」と聞いてくるので、「使い 方にもよるけど、ポ語のプータだよ」というと全員爆笑?ポ語でバカは鏡という意味らしい。さらにデアが「じゃあ、バカタレは?」と聞いてくるので、うちの 両親がたまに僕に言う(微妙だが)と説明すると皆爆笑?そんなたわいもない会話が楽しかったりする。

ミーティングを行うために、マルの家へと向う。途中ブロックバスターに寄る。ブラジル人クルーは僕がどんな役者を求めているのか、いまいち分からないらし い。色々DVDを見てあれこれ説明する。しかし...ブラジルは本当に難しい。ブラジルはあまりにも沢山の人種がいてあまりにも混血している。「モアレ」 「パルド」と人種が色々いる。白人だ黒人だ、と簡単には説明出来ない。今回僕は、黒か茶色の褐色系肌の役者を望んでいるんだけど、なんだか上手く伝わらな い。

マルの家に着く。ちょう南米らしい家。家族はすでに引っ越し彼だけ一人で住んでいる。ミーティング開始。5時間ぶっ通し。ブレイクダウンや様々な事を話し 合う。ブラジル人フィルムメーカーはとてもタフだ。僕はへろへろだ。慣れない海外での撮影は、余計なおもりを常に背負っている錯覚に教われる。自分の母国 語じゃない言葉をずっと使うのにも疲れる。皆僕に気を使っているのが分かる。良いクルー達と巡り会えた。デアがコーヒーや飲み物お菓子を上げ膳据え膳で気 を使って出す。なんだか日本人女性のようだ。ちなみに、南米はコーヒーに砂糖を入れる人がすごく多い。そして旨い。

一番論点になったのは役者だ。実はブラジルには、ウェブサイトや雑誌によるキャスティングのシステムが存在しない。自分達で見つけるかエージェントを使 う。しかしエージェントはお金がかかるだけで、あまり期待出来ないそうだ。だから、マルのコネクションだったり自分達で演劇科のある大学や専門学校にいっ て見つけなければいけない。一応、マルは様々なオプションを用意してくれると言ったが、結局、キャスティングと言うより、見つけた役者を使う事になりそう だ。不本意だけど、ポ語が出来ない自分は、長いものには巻かれなければならない...

そろそろミーティングを切り上げようとした時、ビア達の友人の映画監督が遊びにくる。かなり面白い人、というのは初対面で分かった。ビアがとても自慢げに 今回の自分達のプロジェクトについて彼に話している。彼もがんばって英語でしゃべりかけてくれて応援メッセージをくれる。とても良い人だ。フィルムメー カー同士なので、お互いの撮影の苦労話に言葉はいらない。ビアが「彼の撮る絵はとてもすばらしいのよ」と僕に言ってくる。「ほぉ~」と思っていると彼は、 「うん、僕の絵はすばらしいね」と自画自賛する姿に嫌みがなかった。自他共に認められている雰囲気が伝わって来た。さあ、ここから、わいわいがやがや話が 盛り上がり始める。

どこの国でも映画製作で抱える問題は同じだ。さて...普通なら日本人はここで帰る雰囲気なのだが...ブラジルでは違うらしい...草を味わい飲みたば こをプカプカ皆が吸う。話が偉く盛り上がる。盛り上がる。盛り上がる。だれか助けて...楽しい夜だった。ビアとデアが車で30分も走って家まで送ってく れる。治安の悪さから僕が家の中に入るのを確認するまで二人は出発しようとしない。結局時計を見ると帰って来たのは午前2時...ビバ!サンパウロ!