眠りから覚めたまーさんに話しかけると、更に声が掠れている。

だいぶんキツそうだなぁ、、、

私から「帰ろうか?」って切り出してあげた方が、良いんだろうなぁ、、、

でも、それをすると自分が後から後悔しそうなんだよなぁ、、、




だって、一緒にいられるなら、まだいたいもん。

でも解放してあげたい気持ちもあるし、でも後悔もしそうだし、、

けど、本当にキツかったら、まーさんから帰るって言うよね?

そんな葛藤をしつつも、カオルはまーさんに何でもない話題をする。




声の出ないまーさんは、ウンウンと頷く。

寝たり、抱きしめ合ったりを繰り返し、夕方に近づいてくる。

そろそろ帰る時間かな、、?

そんな空気を感じだした頃、「もう一回上に来る?」と、まーさんからエッチのお誘いが。




下半身にはまだ元気が残っているようで、ひとつになる。

最後の力を振り絞って、燃え上がるまーさん。

「カオルさん欲求不満じゃない?他の人としちゃダメだよ」

と冗談混じりのヤキモチを妬いてくる。




17時半に帰ろうかな?と切り出す、まーさん。

「私のために長くいてくれたの?」

「うん、帰るって言い出しにくいよね」

「早く帰るって言ってくれて、良かったんだよ?」

「うん。でも、オレもカオルさんといたかったし、会いたかったんだよ」




「そっか、良かった。まーさんも会いたいって思ってくれて」

「会いたいから来たんだよ。ごめんね、今日は早く帰ることになって。来週までには治しておくからね」

「ううん、会いに来てくれて嬉しかったよ」




そう、まーさんは本心に背いた行動はとれないはずだから。

体調悪くても会いに来てくれるというのは、好きの証拠だと思うのだ。

だって声も出なくて、大した話もしていない。

ただ抱き合っていただけ。




多分まーさんも、風邪で心細い中、カオルに会いたかったのだろう。

それを感じたから、カオルもまーさんを愛で包み込んであげたつもりだ。

優しくハグして背中をさすり、頭を撫でてあげ、愛情で包んだのだ。




そのエネルギーを感じたから、まーさんも満足したのだろう。

「カオルさん大好きだよ」

掠れ声だけど、強く抱き締めてくれ、キスしてくれる。

同じ言葉を伝えて、カオルも腕に力を込める。




たくさん話をした訳ではないけど、いつもより愛のエネルギー交流をできた気がする。

早めの解散になったけど、満足感は高い。

今日ちゃんと会えて良かった。

風邪もらわないように、しっかりうがいをしなくちゃ。