一昨日のデート終わりに「電話して良いからね」と言われたカオル。

あの台詞はほぼ「電話してね!」に聞こえたので、した方が良いよね?と考えるカオル。

表向きひねくれてるまーさんは、素直に「電話してほしい」と言えないんじゃないかな?




そんな風に曲解して、ここは私が電話してあげなきゃね、などと上から目線になるのだった。

ちょうど今日は休みだし、この日を逃すと週末は夫が帰ってくるし機会を失う。

今はそんなに淋しい気持ちもないから、まぁ無理に電話しなくても良いんだけど、、




まーさんがしてほしそうだったからなぁ、、

何を話せば良いかわからないけど、とりあえずかけてみよう。

夕方薄暗くなってきて、ほんのり淋しさを感じる時間帯に電話してみる。

一発目で出ない。

仕事かな??




5分後、お風呂上がりのストレッチをしていると、まーさんから電話がかかってくる。

「どうしたの?」

第一声は、また淡々としている。

「まーさんが電話して良いよって言ってたから、かけたよ」




「何かあったのかと思った」

「何もないけど、声聞きたかったんだよ。仕事忙しい?すぐ戻らなきゃいけない?」

「いや、まあ大丈夫だけど」

と、すぐ仕事に戻るかと思いきや、しばらく他愛無い会話を続ける。




結果30分以上も話し、「仕事戻らなきゃ。また夜帰ってから電話しようか?」と提案され、狼狽えるカオル。

え、もう今かなり話したから、私的には満足なんだけど、まーさんがまだ話したいってことなのかな??

「うん、じゃあまた夜に」

そう答えて電話を切る。




眠いのに電話の予定があるからソワソワしていると、22時過ぎにかかってくる。

家に帰ったからか、夕方とは違い甘い声になっているまーさん。

そっか、さっきは仕事モードの声だから少し強めだったんだ。




そりゃそうか、仕事抜け出して話していたんだもの。

周囲には人通りもあるだろうし、そんなに恋愛モードにはなれないよね。

まーさんの声は眠そうなまったりとした、甘えるような匂い。

気を許した好きな人にしか出さない声だ。