2018年の年越しの夜の出来事は、カオルにとって一生忘れられないことのひとつになった。
結婚してるのに恋をしてもいいと自分に許可を出した。
そして年下の彼との快楽を貪るように味わった。
夫の反対を押し切って、お泊まりをした。
どれもガチガチの固定概念に縛られていたカオルには、大冒険のような内容だった。
Nくんと神社にお参りに行って、食料買い出しをして、そのままホテルへ直行。
Nくんは回を重ねるごとに自分の趣味を全開にしてきて、コスプレを求めるようになっていた。
ホテルで貸し出してくれるようなペラペラの生地のものではなく、本当のユニフォームを彼は購入していたのだ。
ナース服、女子高生の制服、OL服、どれも本気の生地のユニフォームだった。
正直ちょっと引いた。
けど私も、メガネとスーツには萌えるしなぁ。
これでNくんが喜んでくれるなら、、
と、毎回のエッチはコスプレありきになっていた。
これさ、着てる私としては全然盛り上がらないんだよねぇ。
Nくんがコスプレ姿を見て興奮するたびに、カオルとしては気持ちは冷静になっていた。
それでもこうして夫以外の相手とエッチをできるだけで、体は熱く反応するのだった。
エッチでイクことができる。
もう何年も夫との中では無かったこと。
こんなに気持ちいい体験があるんだよなぁと、しみじみカオルは感動するのだった。
年越し蕎麦を食べて、イチャイチャして、彼の隣で眠りについて。
夫から反発にあったけど、実行してみて良かった。
この上なく幸せだ。
翌日、休めばいいのにと言うNくんに職場まで送ってもらったカオル。
年中無休の職場なため、お正月から働くのだ。
車の中でキスをしてお別れした。
次はいつ会えるんだろうね。
これで最後になっちゃうのかな。
本気で好きになって欲しかったけど、今更難しそうだなぁ。
これから巻き返すのは難しそうだ。
カオルの中にそんな感情が芽生えていた。
遊びから本気にすることはできなかった。
自分に本気になってくれない人を追いかけ続けるのは、カオルにはプライドが許さなかった。
違う人探そう。
Nくんだけしかいないから、執着してしまうんだ。
大好きな人と年末年始を過ごしたカオルだったが、新たに新年の誓いを立てたのだ。
ここからカオルの婚外恋愛は、どんどん進化していくのだった。