社会人になって働くようになるまで小説や自伝類の本ばかり読み、自己啓発やビジネス書といったような本は自然と避けていたような気がする。その理由は明白で、簡単に言うと必要以上に背伸びするから、さらに必要以上に背伸びしている人を見てかっこいいと思わないからである。
必要以上に背伸びするとはどういうことか。自分の身の丈に合わない本を読み、もしくはたとえ合っていても、読むだけで何かを得て成長していると勘違いすることだと思う。それは大学生や新入社員は格好なターゲットになる。読んで何かをアウトプットする訳でもなくただ読む。読んで読んで読む。ビジネス書とは一種の麻薬のようなものであると思う。読んだ分大きく成長できると考えて、一冊読めば次はこれと止まらなくなる。そのサイクルとは裏腹に成長に繋がるかどうかはわからない。
さて、そんな風に考え、なんとなく、あるいは必然的にそういった部類の本を避けてきた私は、本当に学生時代はたまにしかビジネス書、自己啓発本を読まなかった。新入社員として入社するにあたり10冊のビジネス書を自己への入社祝いとして購入したのが始まりだ。その10冊はまた後日紹介したいと思う。
少なくとも学生時代よりもビジネス書を手に取る回数が格段に増えた訳だが、今回読んだ本は部類でいうとビジネス書であろう。しかし、普通のビジネス書と違う点が読んでいて感じれた。違う点というか違和感と言うべきであろうか。
著者はディズニーランドで長年働いた経験があり、自称学生時代はヤンキーであったらしい。そんな著者が本を書くことになるなんて学生時代の先生が聞くと信じてもらえないと思うほどヤンチャであったようだ。そんな著者はディズニーランドで働くようになり、そこで働く人、そしてゲストに魅了された。その中に社会人として生きていく意味を見出していくといったあらすじだ。
私は今会社員でスポーツに関わる仕事をしている。お客様相手に仕事をしているのでこの本から学ぶことは多くあった。
「お客様はその一回きり」
お客様が来られる一回、私たちが1日の多くを過ごす仕事場で数多くの接客の内の一回。
この同じ一回をいかに最大限に楽しませるか。それをこの本から私は学んだ。
もし目の前のお客様が病気にかかっていて(たとえ目には見えなくても)、来店が人生最後の一回でその一回を自分が行ったとすれば?
仕事に疲れてその一回をおろそかにしてしまったとすれば?
ゲストの私情、背景は見えないからこそ全力を尽くす。何よりも難しいこのことを全ゲストが徹底することがディズニーの凄さなのかなと思う。
ルールを徹底することもそうだ。厳しいユニフォームの着用規定、そこに意味を見出すコスチューム部門のスタッフ。どんな仕事にも意味がある。いつか本で読んだこの言葉を果たして自分は本当に理解していたのであろうか?
仕事、ルールに対してどれだけ愚直に取り組めていただろうか?そのルールはなぜあるのか考えていただろうか?
社会人生活をスタートさせ早4ヶ月。この時期に読めてよかった本だった。