今月の読書から
「永遠のピアノ」やっと読み終えました。
たぶん買ってからだと、半年以上経っているのではなかろうかと。
前半の文化大革命の頃の記述は読むのが大変つらく、何度も中断しつつやっと進めた感じでしたが、後半の、母国を出国してからの日々も、緊張しながらページをめくりました。
原著はフランス語だそうですが、
監修が行き届いていて、日本語の本としても読みやすく美しいです。
シュ・シャオメイは上海生まれ。
北京中央音楽学院在学中に文化大革命が起こり勉学を中断。12歳で自己批判を強制される。5年間内モンゴルでの再教育収容所での生活。
その後、北京に戻り北京中央音楽学院に再入学。
1980年にアメリカに渡り、84年にはパリ移住、のちに定住を決意。
・・・ということなのですが、移住といっても、まず出国できるかが命がけ、つぎに、お金がない、ビザが切れる、ピアノがない。ビザのためには偽装結婚、お金のためにはいかがわしい地区での皿洗いや掃除の仕事。
パリに移ってやっと順調にいきそうになったときに、ビザの関係上、またアメリカに1年半戻る羽目に。
結局ピアニストとしてのキャリアがスタートしたのは40歳のときだったという。
日本語監修あとがきより
〈 現在、私たちの周りには常識的な既成の道を外れると生きていけないように思う人たちがどれ程いることでしょうか。シャオメイは何度、その既成らしき道、希望する人生から外れたことでしょうか。
「再教育収容所」は言うに及ばず、移住したフランスでの順調な生活を中断し、アメリカへの一年半にも及ぶ後戻り。そして、奇跡のような四十歳からのピアニストとしての出発。一度でも何かがうまくいかなければ前途がなくなったように思ってしまう今の日本の若者たち。将来のためと称して、冒険をしない学生。そのような人々に是非、この本を読んでもらいたいと思いました。
可能性は何時、どのように訪れるかわからないのです。人間の想像力を超えたことが、この世界では起こりうるのです。それをシュ・シャオメイの人生が証しています。〉

