ここ一か月に聴いたもの、観たものを簡単に記録しておきます。(コメントはFBに投稿したものを元にしています)
♫井上二葉ピアノ独奏会 10月18日(土)18:30 流川教会
女性のお年をいうのは遠慮がありますけれど、あまりの凛としたお姿と完璧な暗譜に思わず検索。今年で84歳でいらっしゃるとか。
フォーレの10番台から119番にわたるソロ15曲と、作品61の歌曲集「優しい歌(全9曲)」
ご自身で書かれたプログラムノートを読んでもわかる通り、隅々まで神経と血の通った分析と演奏。フォーレの生涯を感じつつ、井上先生のこれまでにも思いを馳せた一夜でした。
この流川教会のべヒシュタインは、私自身がうまく弾きこなせないのは腕前からして当然としても、なかなか「これ」という演奏にめぐり合わなかったのですが、このリサイタルではまるで別のピアノのようで驚きました。(調律師さんを同行されていたようです)
♫藤本宏平ピアノ・リサイタル 「詩に寄せる」 フォトポエムを連想して選ばれた楽曲の数々 10月19日(日)ギャラリー 月
倉石さんの撮られた数々の写真に、ポエムとピアノ曲をそれぞれ合わせるという斬新な企画。ポエムも演奏も倉石さんとつながりのある方々が協力されており、なかには「元からこの組み合わせだったのでは?」というくらいぴったりなコラボもあり、また新しい出会いもあり、これからの可能性・無限性を感じました。
♫松元あや&奈須由美子 2Stories Session 10月28日(火)14:00 バッケンモーツァルト
これも、コラボ系のコンサート。 フラワーアートとピアノという、非常に美しい空間で、お客様も満員。
あやさんは、もともとがコンチェルト等、スケールの大きい曲をお得意とされるので、このような100席未満程度のサロンはどんな感じかしら?と思っていましたが、小さい空間ならではのお客様との無言のコミュニケーションを感じるあたたかい演奏をされました。
お花も美しかったですけど、このおふたりも大変お綺麗で、素敵な会でした。
♫チェンバロと弦の響き 10月31日(金) 18:45 東区民文化センタースタジオ
この日、娘が修学旅行から帰り、迎えがあったせいで、前半3曲目、スカルラッティ息子から拝聴。
チェンバロとバロックチェロの演奏会です。バロックチェロ初めて生で聴いたのですが、見た目にはエンドピンない、弓が反ってない、って感じでしょうか? 弦がガット弦だとか奏法の違いとかももちろんありますが。
ふだんピアノの演奏会の時などは、500席超のホールでもだいぶ後ろの方で聴きますけど、こういうものは音量からいってもそこそこ前で聴いたほうが楽しめます。ときどきこういうバロックのものを聴いて、デカい音に慣れた耳を整理する感じでしょうか(笑)。自分で弾いてるとむしろうるさいくらいに感じることもあるのですが、やっぱりチェンバロって繊細でかそけき音です。
♫木嶋真優ヴァイオリンリサイタル 11月2日(日) 14:00 西区民文化センターホール
伴奏の下田望さんは以前からよく存じ上げており、伴奏の腕前については全幅の信頼を置ける方と思っておりましたが、今回が初顔合わせとなる木嶋さんとも、演奏&トークともにいい組み合わせで、大変楽しませていただきました。私はかなり後方の人里離れた席(笑)にいたんですが、曲の最後の響きの消えるタイミングがきれいに二人一緒。やはりこういうのはとても気分がいいです。
珍しく家族三人(夫、娘)で出かけましたが、おかげさまで家族でいい休日が過ごせました。
♫菊地裕介ピアノコンサート 11月4日(火)14:00カトリック東広島教会
ショパン:エチュード作品10&25。リスト:孤独の中の神の祝福。(アンコール ショパン:新エチュード全3曲)
スピード感、色彩感あふれる、いい意味で日本語が母国語でない人の演奏のようで、衝撃的。
言葉やストーリーが浮かんでくる演奏、香りのする演奏、といろいろありますけど、今回はデッサンのしっかりしたかつ色彩や光の豊かな一連の絵を見ているような感じがしました。
♫チェンバロ収蔵記念コンサート「雅な響きとの出会い」チェンバロ・バロックの調べ 11月6日(木)呉市文化ホール
個人所有のチェンバロを呉市文化センターに寄贈されたお披露目コンサート(無料)。
ここのホールは毎年室内楽セミナーで使わせていただいてますので、馴染んでいるのですが、初めてオーケストラピットがでているのを見ました。客席は1階の前半分だけを使用してましたが、平日の昼なのにほぼ席が埋まる勢いのお客様で、びっくり。
フルートとの共演で、チェンバロの方には手を映し出されるモニターを設置。公共施設ならではのぜいたくな会でした。
♫「アルゲリッチ 私こそ、音楽!」 11月7日(金) 12:15サロンシネマ
以前、友人と「チェリストではデュプレが映画になったけども、ピアニストで映画になるならまずはアルゲリッチだよね。でも存命中はどうかな?いろいろ関係者のこともあるし・・・」と語り合ったことがあるのですが、なんと存命中、しかも娘の手による、ドキュメンタリー映画。びっくり・・・
3人夫がいて(もちろん結婚1回につき一人ですけど)、3人娘がいる(夫一人につき一人)、というのはけっこう知られた事実ですが、夫はともかく、娘たちのそれぞれが明らかになったのはこの映画が初めてなのでは?もちろん特殊な家族ではあるんですが、家族といっても個人、そしてその個々人にとって大切なことというのは、それぞれなのだ、・・・などいろいろ考えさせられました。
そういういわゆる私生活の部分と、演奏家としての部分、観る人によって楽しみ方はいろいろでしょうけど、私は、「えっ?こんな曲あったんだ」とか、「アルゲリッチ、裸足率高い」とか、「けっこうマメにファンにサインしてる」とか「みなりにかまってないのかと思ったら、化粧するシーンあるし、<服がシワになるから本番前は椅子にすわらない>って、それなりに気にしてるんだ(失礼)」とか、ほんとミクロな部分がやたら気になり(笑)、これは、もうDVD出たら買うしかないな・・・と思っております。
♫ジャン=マルク・ルイサダ ピアノリサイタル 11月8日(土)南区民文化センターホール 18:30
8年前に一度聴いてますが、だいぶ印象が違ったように思います。今回は個人的にシューマンのフモレスケが好印象でした。前半がハイドン、シューマン、後半がショパンだったのですが、一夜にシューマンとショパンを並べて、かつそれぞれを「こうでしかありえない」というほどのレベルで弾くのは、ものすごいことなのでは・・・・と思っております。
最近は譜めくりをつけるスタイルだとはきいておりましたが、全曲、アンコールに至るまですべて楽譜を見て、譜めくり人を連弾椅子くらいの近さに配置してました。 ポゴレリチにしても楽譜を見るスタイルなので、この方々が楽譜を見る理由はなんなのだろうか??とずっと考えています。「覚えてない」とかいうレベルのハナシでないことは確実なので。世界各地行く先々で譜めくり人を手配せねばならない手間もあるでしょうに、不思議です。「見ない理由」というのは、山ほどあるのですが・・・・。そうそう今回、客席の照明がけっこう明るかったのはご本人の希望だったようです。
私サイン会のトリになってしまい、ついでなので、「解説書きました〜」と言ってプログラムにもサインしていただきました。そしてタクシーに乗られる前にもまたばったり会ってしまったという(笑)。
アンコールはモーツァルトのグラスハーモニカ、ショパンマズルカ作品59の3曲セット、そしてまさかのショパンソナタ三番の一楽章(全部弾くのかと思った・・笑)、と大サービス。
カキフライ、カキフライ、お腹すいた〜 とご機嫌で会場をあとにされました。
・とりあえず、以上です。ここのところ、時間がなかったり、その他の理由で演奏会レヴューは書かないことが多かったのですが、溜めたら溜めたでまた大変(笑)。また気が向いたら書きます。
















