アレクサンダー・コブリン ピアノリサイタル 19:00 安芸区民文化センターホール

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1.ベートーヴェン:自作主題による32の変奏曲 ハ短調

2.ブラームス:4つのバラード Op.10

    (休憩)

3.ショパン:12の練習曲 Op.25

<アンコール>

    ドビュッシー:亜麻色の髪の乙女

    ショパン:前奏曲集より第7番

    シューマン:アラベスク

    シューマン:幻想小曲集より「なぜ」 

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今日のリサイタルは、ひとにより、印象に残った曲、好みがけっこう分かれたのではないか?・・という感じがします。

ヤマハさんの店頭、あるいはプログラムに掲げられていたキャッチコピーが「エキセントリックにして豪胆、孤高の天才」というものだったのですが、

もともと私自身は彼の演奏(テレビとか動画でのみ知っていたわけですけど)について、そこまでエキセントリックだと感じていたわけではなく、むしろ、数々のコンクールの入賞歴からして、優等生感がなかったわけではありません。

そう思って聴きに行った身としては、「思った以上にエキセントリック・・・というかエキサイティング」でしたし、

会場で耳にした評のなかには「『エキセントリック』とか書いてあったけど、そうでもなかったよねえ」というものもありました。

なので、「〇〇だった~」という感想はちょっと難しいように思います。

言えることは、私自身は非常に楽しんだ、ということです。

 

ベートーヴェンは予習をしていったこともありますけど、ほぼ期待どおり。

ブラームス作品10ですけど、この曲はリサイタルなどで過去2回聴いたことがあり、今日で3回目。

かなり長いですし(25分)、わかりやすい曲かと言われると、そうでもないかもしれません。

1曲目の2対3のリズムの効かせ方、

2曲目の音と音の境目がグラデーションのようなレガート、弱音の多彩さ、

3曲目のエッジの効いた音、切れのよいリズム、

4曲目の、同じような音型のなかで少しずつ変化する、忍耐の必要な長い長いメロディーライン、

今、私自身がブラームスで難儀しているということもありますけど、実に興味深く聴きました。

 

休憩後はショパンのエチュード作品25。

ほとんど休みなく12曲が弾かれましたが、

「そこにこんな音あったんだ~」とか「拍がひとつ多く聴こえるような錯覚に陥る」とか、

「メロディーって実はそこに隠れてたの?」とか、「そこルバートするんだ~」とか、

よく知っているはずの曲が、ある意味新鮮に聴こえました。

エチュードというよりは、前奏曲集を弾くときのような、全体での流れを重視したような構成で、

コンクールなどでよく耳にする、一音一音が限りなくクリアに聴こえるものというよりは、

ぼかしたような音もあり、またそれに対するコントラストの効いた音もあり、

いわゆる「ショパンらしい」のかと言われると、ちょっと迷うかもしれません(なにをもってショパンらしいのか・・と言われても困るんですけど)。

正直言って、「この音とルバートでシューマンを聴きたい」とこっそり思っていたりなんかしたので、

アンコールでシューマンが2曲弾かれたときは、個人的にこっそりピースサインでした(笑)。

ベートーヴェンからブラームス、シューマン、ショパンにドビュッシーまで聴けてよかった。

 

リサイタルというのはいろいろタイプがあると思うのですけど、

「こういう人でこういう演奏をするんだ。すばらしい演奏だった」というよりは、

「今日はこう弾いていたけど、次はどう弾くんだろう?ほかの作曲家についてはどうなんだろう?」という、

興味をかきたてるタイプのリサイタルだったように思います(あくまでも私にとっては・・ですが)。

見かけは端正で淡々としている感じですけど、演奏はうなったり歌ったりもされてましたし、かなり熱い。

期待以上でした。

 

次はコンチェルトかなにかが聴けたらいいな~と思っております。