今日午前は、珍しくうちにいたので、これまた珍しくwowowなんかをつけてみたら、「え・・?」という場面が映っていました。

たぶん食肉工場だと思うのですが、ぶらんと吊るされた豚肉(といってもまだ形がけっこうある状態)が次々と流れてきて、それのひづめをパッチンと係りの女性が切ってしまうところ(驚)。
言っておきますが、「ひづめ」です。「つめ」ではありません。
その間BGMなし、ナレーションなし。
じっと見ていたら、これに類する場面がいくつかあるのですが、いずれもBGMなし、ナレーションなしで、固定されたカメラでかなりの時間ずーっとそのある場を捉えてます。要するに、こちらが工場見学でもしているかのような感じ。

これはなんだ?・・・・

こういう映画でした。  「いのちの食べかた」

私も全部をじっと見ていたわけではなく、あまり詳しく書くことも避けますが(なにしろPG-12<親同伴>ですので)、あまりにもリアルなものは逆にリアリティがないといいますか、言葉にすれば凄惨な場面なんですけど、実に明るく衛生的な施設のなかで血が飛び散るわけでもなく、淡々と食肉へと「加工」されていくさまは、ずーっと見ているとどうかすると眠気さえ催すような映像。

それぞれはショッキングな場面なんですが、この「慣れ」のようなものはなんなんだ、これは「食肉」だとわかっているから平気でいられるのか、それとも・・・・と今度は逆に自分がショックでした。


私の祖父は狩を趣味にしてましたので、田舎に帰ると獲物の「加工」を時々は手伝わされたりしたものでしたが、だからといってそのショックでトリやウサギがまったく食べられなくなったとかそういうことはなく(あまり得意でもありませんが)、逆に「すごいね、こんなの撃ってきたんだ!」みたいな反応をしていた、いやすべきだったはず・・ということを思い出しました。

「殺生」ということをいうなら、これは猛烈な殺生でありまして、人類みなシケイです、ほんと。

そう考えると、「食欲」「性欲」「睡眠欲」のなかで、犯罪性のないものは「睡眠」だけで、これはもう寝坊しようが眠れなかろうが、本人の問題のみなので、まあ大きな心で考えようや・・と急にアバウトな思想に落ちていきました。


それにしてもすごい映画でした。
おそるべし、オーストリア&ドイツ。