今夜某所で、ある音楽祭の終了演奏会を聴いてきた。

これは地元交響楽団のコンマス、首席チェロ奏者、それとピアノはショパンコンクール入賞歴のある地元音大の客員教授が室内楽のレッスンをし、その成果を本日発表するものだった。(演奏は、講師と受講生という組み合わせ)

最初のふたつのプログラムは、2つのヴァイオリンための曲だったらしいのだが、これには間に合わなかった。
その後、2台のチェロのためのソナタが弾かれ、次に、ピアノでラヴェルの「マ・メール・ロア」とドビュッシーの「小組曲」が弾かれた。
受講生は音高生、音大生、院生といろいろだったが、セカンドを弾かれるのはなんとあの横山氏なのであって、「おおお・・!!」という光景だった。

ちょっと笑えたのは、「マ・メール・ロア」の一曲目を終えて、横山氏がピアノの大屋根の支え棒を直しに立ち上がられたことで、よく見ると、たしかに支えの位置が違っていた(つまり蓋を半開にしたときの位置になっていた)。
でも、それって弾きながら気付くものなんだろうか?
「マ・メール・ロア」は3曲と2曲に分けてプリモが変わったが、セカンドの弾き方が相手によってまったく違っていた。また、プリモは相当な腕前の方々ばかりであったのだが、やはり音の多様さと表情について当然ではあるけれど横山氏とは相当な隔たりがあって、同じレベルで音楽を作るのはなかなか大変なことのように感じた。

あとは講師演奏で、休憩前が、コダーイの「ヴァイオリンとチェロのための二重奏曲 作品7より第3楽章」、休憩後がブラームスの「ピアノトリオ第2番 ハ長調作品87」。

コダーイは心底ビックリした。初めて聴いた曲だったのだが、お二人の息の合いかた、リズムの切れ、フレーズのもっていきかた、・・・なにからなにまで上質かつ洗練されており、しかもずっと惹きつけられっぱなしという状態。こんな弦楽器の演奏をいったいいつ聴いたことがあったろうか、とふと思った。

ブラームスではヴァイオリン&チェロは、深々と鳴り、洗練されたスタイルながらテンションの非常に高い演奏だった。私の好みから言うと、もう少し、ピアノの濃い低音が欲しかったように思うし、弦のおふたりのテンションと比べると若干ピアノはさわやかな感じで、音量ももう少しあっても良かったような気がした・・・あくまでも私の好みではあるが・・・。

地方にいると、なかなか弦楽器同士のデュオとか、ピアノトリオを聴く機会はないのだが、たまに聴くとやっぱりおもしろい。
連弾は、これまではどちらかというと「弾いて楽し」かったのだが、「聴いても楽し」くなってきた気がする。それにしても、アンサンブルの世界は奥が深い。