6月9日(土)、行ってまいりました、大阪フィル広島公演。
託児の都合でいったんは行くのをあきらめてましたが、託児代と体力でケリをつけ、必死で行きました。
なにからお話していいやらわかりませんが、とにかく凄いステージでした。
プログラムは前半がベートーベンのピアノ協奏曲第2番、後半が同じくベートーベンの交響曲第3番「英雄」。
ピアノ協奏曲のソリストは小菅優さんで、鮮やかな赤のドレス。
この曲は実際には1番の協奏曲より早い時期に書かれたそうで、モーツァルトの協奏曲のようにピアノの入りまでが長い。
その間、小菅さんはオーケストラの方を向いておられましたが、遠目(私の席は一階中央後方寄り)にも、オーケストラに合わせて体が動いているのが見てとれました。
「問いかけ」のようにピアノがすっと入る。メロディーの動きもそうなのですが、小菅さんの動きは猫のようにしなやか。
これ以上はないというくらいのすばらしい指のコントロールと身体のしなやかさで、透き通るような弱音、躍動するリズム、ほんとにいろいろなものをピアノから引き出されます。
指揮の大植氏が場と空気をつくられ、小菅さんが歌い舞い、コンマスの長原氏がここぞというところでザッツを入れる・・・・とでも表現したくなるような、目にもうれしいコンチェルトでした。
会場は国際会議場でして、音楽専門ホールではありません。
最初のうちは、広い会場にほぼ満員のお客さまで、かなり音がデッドに感じられ、ちょっと残念な気がしていたのですが、曲が進むにつれ、いい感じに修正されていたのはさすがと思いました。
後半プログラムの「英雄」はこれはぜひ大植氏の指揮で聴いてみたい曲のひとつだったので、大フィル&大植氏初体験の私は、ものすごく期待してました。
だいたい私自身が、ベートーベンのシンフォニー中では1番か2番かというくらい好きです、この曲。
噂には聴いてましたけど、マエストロ、振りが大きい。指揮台の端から端に動き、そして上下のストライクゾーン(?)も幅広い。
でも、まったく背後からは動きの感じられない時間も結構あって、この時間はおそらく表情が動いているのだろうと推測されます。ぜひ次回は指揮者と向かい合わせの、舞台向こうの席にすわってみたいものです。
さて、「英雄」ですが、第1楽章のマエストロ、まさに<英雄>のお姿。
躍動と高揚の場面では、こちらもつい身体が揺れそうになるのを止めるのに難儀しました。「こぶしを握って陣痛を我慢するの図」です、ほんと(笑)。
2楽章では一転、先ほどまで<英雄>だったマエストロの後姿が、葬列に付き従う黒服の士に変わっていました。
「そんな気がする」のではなく、そうとしか見えない。こんなマエストロは初めてです。
オーケストラは対向配置でして、つまり向かって左がファーストバイオリン、右がセカンドバイオリン、ファーストバイオリンのうしろがチェロ、セカンドのうしろがビオラ、
その後ろの段に管楽器がのり、最後列壁際はコンバス隊。そして、右にティンパニ。
この配置は、聴く方が慣れないとか、演奏する側(とくにバイオリン)が向かい合わせでお互いを聞きにくい(ピアノも2台の時、横並びと向い合わせがありますよね)だとかいわれることもありますが、私はこれまで特にどうという感想を持ちませんでした。
・・・・が・・・
第2楽章114小節目からのフーガが始まり、モチーフが、向かって右のセカンドバイオリンから、左のファーストバイオリンへと受け継がれ広がり、
そしてその奥のビオラとチェロへ、
そして最深部の8台のコンバスが、壁をしょってこちらへダイレクトに音を返してきたときは、
「これぞ対向配置」としびれ、「こうでなくてどーする」とまで思いましたね。
(ちなみに、これが対向配置で無い場合は、左から右へむかってモチーフが受け継がれ広がっていくということになります)
この「英雄」に限らず、<葬送行進曲>がどこかの楽章に配されている楽曲の場合、私は、葬送行進曲に注目して、前後の楽章を聴くことが多いのですが、
この夜の「英雄」は
第1楽章に示された、民衆に慕われてはいるが、世俗のものである英雄が、
第2楽章で倒れ、
第3楽章では、英雄亡き後、力と独立を受け継いだ民衆の喜び、
第4楽章では、「プロメテウスの創造物」のテーマによる変奏、変奏のひとつである雄大なフーガを経て、民衆と音楽の歓喜の時を迎える
とでもいったような、壮大なオペラを見ているようでした。
すばらしいっ!
ブラボー、拍手なりやまぬ中、おもしろかったのはマエストロに手をふっている方々が結構おられたこと、
何回目かのカーテンコールのあと、当地出身のマエストロが
「お父さん、お母さん、○○先生、ただいま帰ってまいりました」と
舞台が飛び降りて、花束を渡されたこと、などなど。
アンコールはヨハン・シュトラウスのポルカ「ピッツィカート」。
お楽しみパフォーマンスもたくさんありましたが・・・これは秘密にしときます。
託児の都合でいったんは行くのをあきらめてましたが、託児代と体力でケリをつけ、必死で行きました。
なにからお話していいやらわかりませんが、とにかく凄いステージでした。
プログラムは前半がベートーベンのピアノ協奏曲第2番、後半が同じくベートーベンの交響曲第3番「英雄」。
ピアノ協奏曲のソリストは小菅優さんで、鮮やかな赤のドレス。
この曲は実際には1番の協奏曲より早い時期に書かれたそうで、モーツァルトの協奏曲のようにピアノの入りまでが長い。
その間、小菅さんはオーケストラの方を向いておられましたが、遠目(私の席は一階中央後方寄り)にも、オーケストラに合わせて体が動いているのが見てとれました。
「問いかけ」のようにピアノがすっと入る。メロディーの動きもそうなのですが、小菅さんの動きは猫のようにしなやか。
これ以上はないというくらいのすばらしい指のコントロールと身体のしなやかさで、透き通るような弱音、躍動するリズム、ほんとにいろいろなものをピアノから引き出されます。
指揮の大植氏が場と空気をつくられ、小菅さんが歌い舞い、コンマスの長原氏がここぞというところでザッツを入れる・・・・とでも表現したくなるような、目にもうれしいコンチェルトでした。
会場は国際会議場でして、音楽専門ホールではありません。
最初のうちは、広い会場にほぼ満員のお客さまで、かなり音がデッドに感じられ、ちょっと残念な気がしていたのですが、曲が進むにつれ、いい感じに修正されていたのはさすがと思いました。
後半プログラムの「英雄」はこれはぜひ大植氏の指揮で聴いてみたい曲のひとつだったので、大フィル&大植氏初体験の私は、ものすごく期待してました。
だいたい私自身が、ベートーベンのシンフォニー中では1番か2番かというくらい好きです、この曲。
噂には聴いてましたけど、マエストロ、振りが大きい。指揮台の端から端に動き、そして上下のストライクゾーン(?)も幅広い。
でも、まったく背後からは動きの感じられない時間も結構あって、この時間はおそらく表情が動いているのだろうと推測されます。ぜひ次回は指揮者と向かい合わせの、舞台向こうの席にすわってみたいものです。
さて、「英雄」ですが、第1楽章のマエストロ、まさに<英雄>のお姿。
躍動と高揚の場面では、こちらもつい身体が揺れそうになるのを止めるのに難儀しました。「こぶしを握って陣痛を我慢するの図」です、ほんと(笑)。
2楽章では一転、先ほどまで<英雄>だったマエストロの後姿が、葬列に付き従う黒服の士に変わっていました。
「そんな気がする」のではなく、そうとしか見えない。こんなマエストロは初めてです。
オーケストラは対向配置でして、つまり向かって左がファーストバイオリン、右がセカンドバイオリン、ファーストバイオリンのうしろがチェロ、セカンドのうしろがビオラ、
その後ろの段に管楽器がのり、最後列壁際はコンバス隊。そして、右にティンパニ。
この配置は、聴く方が慣れないとか、演奏する側(とくにバイオリン)が向かい合わせでお互いを聞きにくい(ピアノも2台の時、横並びと向い合わせがありますよね)だとかいわれることもありますが、私はこれまで特にどうという感想を持ちませんでした。
・・・・が・・・
第2楽章114小節目からのフーガが始まり、モチーフが、向かって右のセカンドバイオリンから、左のファーストバイオリンへと受け継がれ広がり、
そしてその奥のビオラとチェロへ、
そして最深部の8台のコンバスが、壁をしょってこちらへダイレクトに音を返してきたときは、
「これぞ対向配置」としびれ、「こうでなくてどーする」とまで思いましたね。
(ちなみに、これが対向配置で無い場合は、左から右へむかってモチーフが受け継がれ広がっていくということになります)
この「英雄」に限らず、<葬送行進曲>がどこかの楽章に配されている楽曲の場合、私は、葬送行進曲に注目して、前後の楽章を聴くことが多いのですが、
この夜の「英雄」は
第1楽章に示された、民衆に慕われてはいるが、世俗のものである英雄が、
第2楽章で倒れ、
第3楽章では、英雄亡き後、力と独立を受け継いだ民衆の喜び、
第4楽章では、「プロメテウスの創造物」のテーマによる変奏、変奏のひとつである雄大なフーガを経て、民衆と音楽の歓喜の時を迎える
とでもいったような、壮大なオペラを見ているようでした。
すばらしいっ!
ブラボー、拍手なりやまぬ中、おもしろかったのはマエストロに手をふっている方々が結構おられたこと、
何回目かのカーテンコールのあと、当地出身のマエストロが
「お父さん、お母さん、○○先生、ただいま帰ってまいりました」と
舞台が飛び降りて、花束を渡されたこと、などなど。
アンコールはヨハン・シュトラウスのポルカ「ピッツィカート」。
お楽しみパフォーマンスもたくさんありましたが・・・これは秘密にしときます。
