「HIROSHIMA MUSIC FESTIVAL」(主に室内楽のセミナー等が行われる)のイベントのひとつ、「子どもの為のピアノコンサート&座談会」に行ってきました。

昨日まで行くかどうか迷っていたのですが、やっぱり松本氏のソロ聴きたいよなあ・・・と思ったのと、昨日購入したCDにやっぱりサインをいただいておこうというミーハー根性丸出しで、娘連れて行って参りました。

行ってみてびっくり!
昨日と同じ会場なのですが、親子連れであふれかえっていて、
「こんなに天気いいのに、なんで室内のイベントに?」と自分ちのことは棚に上げて思ってしまいました。

プログラムは最初に松本氏のピアノソロで
ショパン:幻想即興曲
ドビュッシー:月の光
吉松隆:「プレイアデス舞曲集」より、<西に向かう舞曲> <聖歌のきこえる間奏曲> <プラタナス・ダンス>

昨夜、CD(グリーグ「抒情小曲集」とムソルグスキー「展覧会の絵」のカップリング)を聴いていて思ったのですが、
氏の演奏は、大きなフレーズ感やここぞというところの迫力、あとビートの効かせ方が魅力的な一方で、非常に繊細で透明感のある美しい音と叙情的な歌心がぐっときます。
そういう意味ではCDのグリーグはなんともぴったりな感じだったのですが、今日の演奏も「月の光」や「プレイアデス舞曲集」が、周囲の子供のざわめきや叫び声なんかとはまったく別次元から降り下りてくるようで、なんともすばらしかった。
アンコールにはなんと「熱情第3楽章」が弾かれましたが、細かいパッセージも決して切って捨てるような音ではなく、余韻まで含めて音といった感じの濃やかなピアニズム。迫力と濃やかさというのは同時に可能なのだ・・としみじみ感じた次第。

そのあとは、子どもたちのピアノトリオでバッハの「二つのメヌエット」。
子供のピアノやバイオリンは聴いたことがありましたが、チェロは初めて。
いくらサイズが小さいとはいえ、はやり大きい弦楽器は音を押さえるのは大変なんだろうなあ・・と思いました。
小学3年と4年の組み合わせでしたが、こんなころからアンサンブルをやるのと、ずっとソロばかりやって大きくなるのでは、音楽の聴こえかたが全然違うだろう、また違って当たり前・・・できればソロ楽器でもこういう機会を努めて作っていくべきです、ほんとに。

3つめのプログラムは松本氏と小5の女の子による連弾
ラヴェル:「マメール・ロア」より<眠りの森の美女のパヴーヌ> <女王の陶器人形レドロネット>

これは見事でした。
このお嬢さんの演奏はつい先日聴かせていただいたばかりなのですが、彼女のリズム感のよさと、情緒たゆたう透明感のある音はこの曲に合っているし、
また松本氏はさすがというべきか、プリモとのコンビネーションを音量の加減だけでなく、音色によってセカンドを<背景>にしたり<霧>にしたり、あるいはリズムをはっきり刻んでプリモをのせるものにしたり、
「おお連弾というものはこういうものなのか!」と私、目からウロコでした。これまでも連弾は好きでいろいろやってきたのですが、もうぜんっぜん次元が違いました。


最後は、松本氏のお母様を交えての座談会。
なんでも、幼稚園のころ、買い与えた鍵盤ハーモニカをいじっているうちに鍵盤ものが弾けるようになり、電器店に行っては電子ピアノで知っている曲を弾きまくり、そのうち人が集まってきたりしていたそう。
それを見た周りの方々が「ピアノ習わせたら」ということになって、年長さんから先生について習い、そしてピアノも買われたとか。
なにより人前で弾くことが好きで、本番前も上がるということはなく、直前までマンガを読んでいたりで、ずっとそういう状態だったのだけれど、プロとなってからはやはりそうばかりでもいけない、緊張感もないと、ということでした。
・・・・これはもうプロのコンサートピアニストになるべくしてなった、いや選ばれた人というべきなんでしょうね・・・

無事CDにサインもいただき、ついでに写真も撮ってもらって、
なかなか充実の2日間でした。