
朝早くから音大に出かけたのですが、本日異様に学生多し。
しかも各練習室から音しまくり・・・・何?
(あとで確認したところによると後期試験だとか。じゃあ、日頃の朝の閑散としたキャンパスっていったい・・・)
少しだけ早くついたので、お手洗いによったのです。で、腰掛けようとした時なにかが目の端に・・
「・・・・・フォルテ」
え?なんでトイレにフォルテという文字が?幻覚か?
その文字はどうも背側の棚に積んであるロールペーパーのなかにあったような気がしました。
で、もう一回目を凝らしてみてみると
<芯なしフォルテ>
どういうことなんですかね、これ。音大だからわざとシャレでこんな変な名前のペーパーを購入しているのか、それともほんとにたまたまなのか?
「芯なし」までは理解できるとしてどうして「フォルテ」って続くんでしょ?
「あなたのフォルテは芯がないわね」なんて言われたら普通凹むでしょ?
それをわざわざトイレでまで・・・
腹筋がヒクヒクするのをなんとかおさめてレッスン室へ。
本日1曲目はソナチネアルバムでもおなじみのベートーベンの「6つの変奏曲」。
これタイトルはいろいろなんですけど、「パイジェルロの歌劇<水車小屋の娘>の・・・」とたいがいついてます。
曲の解説にも「初心者向け」と書いてありますけど、私は技術的なことはともかくとして「ほんとに初心者向けなのか?」といつもいつも思ってしまう1曲です。
(私としてはモーツァルトの「きらきら星」と並べたいくらい・・・)
変奏曲というのはレッスンに持っていくと、見かけ上「単純で易しい」テーマについて鬼のように指導を受けることが多いですが、本日もご多分に漏れず。
「このテーマはイタリアの歌曲で
♪ネル コー ピウ ノン ミ セント~♪ と歌います。
♪ネル コー ピウ ノン ミ セント♪ ではないです。
テヌートの意味を取り違えないように。」
に始まり、指使い・和音のニュアンス・ペダルと、たった20小節の曲に細かいご指導。
でも、考えてみれば歌曲なんかだとこれくらいで十分1曲の長さだったりもするのだし、ほんとに一音一音を不用意に出してはならないのでした。
それにしても私自身が「唯ぼんやりした不安」(←20年ぶりくらいに思い出した芥川龍之介・・・笑)を感じていた数箇所を、一回聴いただけですべて指摘され、その解決策を一挙に示されたのには今更ながら、びっくりしましたです
やはり弱音の表現については指摘されました。音自体がへタってはいけないのだと。
「声楽でも、Pでの表現というのは、強い腹筋とちゃんと開いた喉があってこそできるものなのです。
ピアノで弾く時もしっかりした打鍵であることがフォルテ以上に求められます。一回フォルテで練習してみて、しかるのちに音量を落とす練習をしてみてください」
本日2曲目「運命 第1楽章」
弾き終わって
「意気込みややりたいことはよく伝わりました。
・・・ですが、全部を頑張りすぎると聴いてるほうも<いったいこれはいつまでもつのか・・・>と不安ですし、エレメントがつぶれてしまって、聴きづらくなる。
テーマというのは、普通に弾いても聴き手には伝わりますから、一回一回に気合を入れすぎず、もっと、<ここは和声、ここはリズム、ここはメロディー>と整理して弾いた方がいいでしょう。
でないと、チェルニーの延長みたいになってしまう。
それと、べートーベンは強弱の幅が非常に広いので、クレッシェンドはピアノから始め、徐々にもっていかないと、全部がぬりつぶされてしまう。
道具は、ドライバーからブルドーザーまで使ってください」
で最後に、
「弾かないで楽譜を見る時間をもっととったらどうかな・・・」
・・・・はい、今夜は道具の使いどころに知恵を絞ってみます。
