昼間、テレビは総裁選の中継ばかりだったので、なんとなく「トゥーランドット」DVDを流しながら、部屋の片付けなどをしていた。
メトロポリタンオペラ、ジェームズ・レヴァイン指揮(1987年4月)のものだ。

「トゥーランドット」といえば、プッチーニの絶筆(正確にいうと未完)のオペラで、最近では荒川選手がオリンピックでその中のアリアを選曲し、見事金メダルを得たことから、クラシックファン以外にもかなり有名になった。
私はストーリーはうろ覚え、アリアを2曲ほど聴いたことがあるという程度の知識だったのだが、
DVDを見てまず舞台の規模の大きさに驚いた。「アイーダ」並みの人間の多さ?
オペラはよく日本公演での録画などがテレビで流されるものだが、
やはり本拠地での公演というのは、舞台装置やらエキストラの数など、引越し公演とは比較にならない規模のことが多いらしい。
それにしても、1幕のおどろおどろしさったら・・・
謎解きに敗れた王子たちが次々処刑され、生首が並ぶのなんか「3歳児禁」って状態だ。

2幕が始まったころ、上の子が学校から帰ってきた。
「これ何?」
「トゥーランドット」
「え~~~、ほんとに?僕のトゥーランドットのイメージが・・ガラガラと・・」
といって頭を抱えていた(笑)。
その場面は、ピン(宰相)・パン(大膳職)・ポン(料理頭)が、コミカルな3重唱を歌う場面だったのだが、そのナリがなんとも怪しげ。着物なんだか中国服なんだかよくわからないものをだらしなく着、今まで何人の求婚者がどんな死に方をしたとかいう内容を延々歌っているのだった。
上の子にとって「トゥーランドット」とは荒川選手の氷上の舞そのもののイメージだったのだろうから、このギャップはショックだったに違いない(笑)。

さらに・・・

やっとのことで、お待ちかねトゥーランドット姫登場。
なんといっても、通りすがりの旅の王子さまが「大気が姫の香に満ち満ちており、私はその虜になってしまった」と命がけで求婚する相手なので、それなりのお方であってほしい、わけだ。
ヴェールの奥からうやうやしく登場・・・
「あ・・・・オバハン・・・・・」
これッ、オペラについては容姿は言いっこなしじゃ!
今は絶世の美女的オペラ歌手も多いけど、昔は「椿姫」のヴィオレッタもまるまるつやつやのオバサマがお約束で・・(殴)。
しかも衣装が。。。。こばやしさちこ。。。。。

それにしても2幕はすごかった。
謎かけ&謎解きの場面は、舞台上が人間で埋め尽くされた感じだったが、
さちこ風お姫様の背後に、なんだかよくわかんない仮面やカブリモノをつけた重臣たちがズラズラと並んでいて、そっちに気をとられすぎて歌なんか聴いていられないのだ。
ツッコミどころ満載で、ほんとに苦しい思いをした(爆)。

しかしながら当たり前とは言え、すばらしい音楽!!
3幕になって、リューの最後のアリアなんか聴いたらもうウルウルものだった。
DVDでわいわい言いながらみててこれなんだから、きっと舞台でこれをみたら私は壊れていたと思う。
(恥ずかしながら私、昔「椿姫」と「ラ・ボエーム」を海外で見たときは、完全に壊れました・・・)

それにしても、ものすごい舞台装置と衣装なんだが、いったい本場イタリアでもこういう演出が普通なんだろうか?
それともメトだから?