学生の頃、日本的な習い事をかじっていたことがある。

お茶、日舞、着付けといったものを3~4年習った。
着付けは、大手着付け教室の分室みたいなところに通っていたので、
テキストやノートといったものがあったのだが、
困ったのは茶道と日舞。
ピアノや学校の勉強というものとかなり勝手が違う。
<見て、聞いて、体で覚える>
いかにこれまで、<読んで、書いて、頭で覚える>学習にならされてきたかを思い知らされた。

茶の道具に「茶入れ」というものがあり、
それを入れる布の「袋」がある。
これを師匠は「ひふく」と言われていた。
私は、「被せる布だから<被服>で良いのだろう・・」とず~っと思っていた。
「本を見るな、ノートをとるな」といわれていたので、
言いつけどおり確認もせずに、頭の中にしっかり「被服」としてインプットした。

数年たって、ちょっと上の免状を取ることになり、表千家が出している分厚い本を購入することになった。
いちおう茶道具の名称を確認した。
<仕覆>
・・・・・ああああ!!!師匠は江戸人であったのだ。
遅かった。この上書き変更はなかなか難しかった。
今も、このネタを書こうとして「どっちだったっけか?」と本を持ち出して確認してしまった次第。


一方、日舞の師匠はこれまた「墨田区向島」がお住まいという、
バリバリの江戸っ子であった。
もう「イキ」が歩かれ、「切れ上がったコマタ」が舞われるような方であった。

この師匠がいつも言われた。
「はい、そこ! シダリ足、シっぱって・・」