可能性へのPregnant P8: | 風合瀬のブログ

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    宇宙エレベーターの構築後、宇宙ロケットや宇宙シャトルの建設は不要ではないか?という話しも出たが、マスドライバー方式という、レールにより加速度をつけ、宇宙へ飛び立つ宇宙シャトルの建設が始まっていた。これは元々宇宙空間で慣性重力を利用し、物資を運ぶ方法として考えられていたもので、例えばアステロイドベルトなどで鉱山物資を手に入れ、それを月などに運ぶとき、燃料をなるべく使わないように、ベルトコンベアで動力をつけた鉱山物資などをそのまま宇宙空間に放り出し、受けて側にネットを用意して受け止めるというもの。


    これを地球上で宇宙シャトルの打ち上げに活用し、出来るだけ低燃費でシャトルを宇宙に上げる方法がマスドライバー方式である。この方法だと、乗車時にシャトルを垂直にする必要がなく、飛行機に乗るような感覚で宇宙へ行けた。シャトルの下側には成層圏まで届ける飛行機型のブースターがついており、成層圏手前でブースターが外れ、宇宙シャトルが切り離され宇宙へと飛び立つ。ブースターはその後空港に戻り再利用が可能だ。


    宇宙に行くには宇宙エレベーターの方がずっと楽だし安価だが、それでもシャトルが作られたのには、先ほどの宇宙での転用と軍事目的があった。アメリカやロシア、そして中国やインドは宇宙での覇権争いを考えていた。宇宙シャトルを軍用機としたり、宇宙での物資の奪い合いを考えていたのだ。特に、月の鉱物資源の所有権をどの国が握るのかは大きな問題であった。そこで月での法律"ムーン・コード"の整備が急がれていた。