装丁って大事だなぁと

私はこの本を古本屋で買ったのだけども

どうやら

今は改訂版とかで別の表紙のも出てるようだ

それには

男の子のイラストが描かれているバージョンもあったのだけど

それは

私が思う秀美君像ではなかったから

 

本って

自分の想像力で

登場人物を描けるから

そこが良くて

 

だから

書籍の映画化は

漫画の映画化より

ガックシすることが多い

 

漫画の場合

共通する顔があって

そこに似た配役がされたりする

だから

そいつじゃない!って場合でも

この「そいつじゃない!」感を共有できる場合が多い

 

けど

挿絵とかもない書籍の場合は

この主人公像が

人それぞれの場合があって

「そいつじゃない!」が共有できなかったり

こちらもこちらで

しっかり目鼻立ちが分かるほど

想像力がはっきりしている訳ではないので

想像との違いが

上手く説明できなかったり

じゃぁ誰なら良いんだ?と言われると

代わりの役者はあげられない場合が多い

もう私の中で

ぼんやりのイメージがあって

それにばっちりあう現実の人ってのが

いないから

まぁ誰が演じてもダメってパターンなのだろうけど

 

まぁ特にこの作品や登場人物たちが

すごい好きで

映画化してほしい!とか

そういうことでは全くなくて

これを書くにあたって

同じ装丁の本を探そうとして

他の表紙を見つけてしまったからだけなんだけど…

 

 

話に関して言うと

 

あぁ山田詠美は

若い時の私にあっていただけで

今の私には

ダメだなぁ・・・・

 

だった

 

高校生の主人公

 

「あとがき」で

主人公の時田秀美は高校生だが、私は、むしろ、この本を大人の方に読んでいただきたいと思う。何故なら、私は、同時代性という言葉を信じていないからだ。時代のまっただなかにいる者に、その時代を読み取ることは難しい。

と書かれているのだけど

まさに「まっただなかにいる人」の声という感じではないなぁと

大人が書いた

それも女性が描いた「ちょっと冷めた男子高校生」像だなぁと

もうまっただなかにいないおばさんは思ってしまった

 

クラスメイトの自殺も

そんなもんかね・・・と思ってしまったし

 

なんだろう

女子が描く

男子ってあって

その感じ

 

いや、自分が高校生の時に読んでたら

もっとなんか感じてたのかもしれないけど

ずっとちょっと距離を置いた感じで読み進めてしまった

 

お父さんがいないということで向けられる視線とか

そうだな、自分もそうやって片親の人に対して

謎の偏見を持ってる可能性もあるな・・・とか

教師の心に関しては

自分の親に子ども時代があったなんて

想像できなかった私には

先生にも人生があるなんて思ってもなくて

もう生まれた時から先生だった気がしてて

先生も悩んでるとか

そんなのは思ってもなかった

だけど

今は

先生も人間だよな…きつい仕事だよな…と

思えるようになってたので

こんな先生いるよなって

 

最後のお話は高校ではなく

小学校時代の話で

小学校の先生とのやり取りが出てくるので

なんか小学校の先生に思いを馳せてみたり

クラスメイトに

こんな感じの子いたっけなぁ?とか

思ってみたり

 

なんか

そんな位だった

 

そこにかるぅくショック

 

でも山田詠美が

あと2冊ある

 

うーん