心の持って行き場というか

どの目線で自分が見てるのかが

揺れてしまった

 

それは

一つのことが起きても

そこにいろんな人がいて

いろんな思いがあるってことだから

良いことだと思うのだけど

 

どちらかというと

一人の人の視線でわぁっと感情移入して

その要所要所で

他の人の視点も

感情移入している人の目線で

 

あぁっ

そういう思いもあるよね

あぁっそんな勘違いもあるよね

 

みたいに見る方が

ぐわぁっと感動できる場合が多いので

ちょっと忙しかった

 

はじめは

育てのお母さん目線で

その後に

産みのお母さん目線になる

 

その合間合間に

産みのお母さんの少女のお母さんとか

養子を斡旋するNGOの代表とか

他の子どもを育てることができない子達とかの

目線もあって

難しい

 

そう養子に出すこと

養子を受け入れられること

そこに関する様々なことってのがあって

それをいろいろ見ちゃうから

何だろう・・・

こういろんな視線を見せられると

もう一般的な意見

養子に関しては

こういう考え方、見方が正しいと言われてる気がして

見終わったときに

違う見方も

違う想いもあるよなぁ・・・

と思ってしまた

 

1人の目線が中心だと

こういうこともある

という1例として

まぁまぁ・・・って

思える部分が

もう少し大きくなるんだけどね

 

養子ってことだと

この作品の前に見た

「あなたを抱きしめる日まで」

も養子の話

(まぁカソリックの闇というのも絡んでくるけど)

子どもを育てられなかったお母さんの目を通して

養子に出された子どもの思いも見えて

途中で一緒に養子に出された女の子の

意外な反応みたいのが

ちろりと入ることで

これはあくまで一例です

というか

他の想いがあるという

隙間というか余地を残してくれてた気がする

 

だけど

こちらでは

 

養子を受け入れる家族は

血がつながってなくてもこれだけ愛してる

養子を送り出す側は

こんなに苦しい思いをしてる

そういう図式を見せられている気がしてしまった

 

もう養子に出した側が

なんというか罪がゼロでできてしまったというか

生理も来てないし妊娠なんて・・・とお母さんが言っていたけど

中学生で好きな子ができて

遊びとかじゃなくて

本当に好き同士で

愛し合って妊娠してしまった

まだ中学生だし

自分で育てるのは無理だし

気づくのが遅かったから

もう堕ろすこともできない

だから養子に出すのです!

という感じなのに

結局は

高校進学もだめで

親子の縁も壊れてしまったような感じで

もう人生が台無しになってしまった

という転落の仕方とか

 

子どもを養子に出したら

もう一生その罪を背負う的な感じがしてしまって

 

ちょっと後半

そんなに不幸感を出さなくても・・・

って思ってしまった

 

養子の子が

育ての親とうまくいかなくて・・・辛いっす

みたいな映画はあるから

産みの親がいることも知っている状態で

幸せに暮らしていることもあるんだよって

でもその中には

養子だからこその辛さというか

自分で産んだ子とは違うことって言うのが

そういうことが映画の前半では描かれてて

でもこの想いは

子どもを愛してこそだよな・・・

愛って何だろう

親になるって何だろう

そこを考えさせることだけで十分だった気がする

 

子どもが欲しいけど

授からない辛さってのを

丁寧に描くことだけでも

十分だったと思う

血のつながった子どもを

みんな欲しがるけど

授からないこともあって

そのことで

負い目というか引け目を感じる

その苦しさ

それだけでも

養子が欲しいと思っている人とか

身内や近所にそういう家庭がある人とか

またそうじゃなくても

親子って何だろうって

考えるきっかけになると思ったのだけど

 

後半の

転落人生で

それは最後に救いはあるというか

あなたが産みの親ですね・・・って

気づいてもらって

そこで終わって

(エンドロール見終わってから

 男の子の台詞があって

 あぁ最後まで見て良かったでした)

なんか希望を感じたけど

その後で

落ち着いて考えると

この後、結構大変じゃないか?

産みのお母さんが

この後、これをきっかけに更生するというか

人生を立て直すと思いたいが

人生そんなに楽じゃない

だから

映画の中では

友達がこさえた借金を返済するために

仕方なくお金をせびったわけだけど

今後も同じようなことが

起きるんじゃないか・・・

という不安もよぎる

子どもも思春期になったら

「本当の母ちゃんならそんなことしないよ」とか

そういう喧嘩になってしまうんじゃないか・・・

なんてことも思ってしまった

もしくは

どうしてお母さんが自分を養子に出したのか

そして今のお母さんの状態を考えたりしたら

「お母さんの人生は自分がダメにしてしまったんだ・・・」

みたいに思ってしまわないか・・・

 

 

親子関係なんて

家族なんて

実の親と子だって

100家族あったら100通りの関係があるのだし

それが里親と養子だって同じで

100家族あったら100通りだろう

だから

これもほんの一例

一例だけなんだ・・・

 

英語のタイトルが

True Mothers

ってことで

育ての親も

産みの親も

どっちも

本当のお母さんですよ

 

産んでなくても

自分で育てなくても

お母さんなんだよ

そこに愛があれば・・・

ってことを

言いたいのかな

そう思ったけど

このタイトルを知ってから見ると

見る前に

言いたいこと分かっちゃうよな・・・

あっ里親で始まるけど

産みの親もこれから出てくるなって

分かっちゃうよな

 

朝が来る

をそのまま英語にしたら

ダメだったんかな・・・

 

あと

子どもと里親をつなぐ団体が

なんかうさんくさく見えたり・・・

お母さん側とは言わないけど

里親は共働きはダメっていうシーンがあって

そこは参加している里親も

ダメなんですか?

自分の両親も手伝ってくれるんですけど・・・と言っても

子どもの幸せを一番に考えて欲しいからダメだと言われていて

それって

共働きで子育ては子どもにとって

幸せじゃない

といっているようで

あそこにひっかかった人は

多かったんじゃないかと思う

 

それに

その団体の代表のことを

子どものお母さんは3人いて

一人は産みの親、

もう一人は育ての親、

そしてもう一人は代表

みたいに言われてるのも

ちょっと怖かった

そう思うことは自由なんだけども

そう言われることを

「当たり前」のことのように

微笑んで聞いている姿が

怪しい宗教の教祖様みたいに見えて

怖かった

実際に命に責任を背負って育てていく人や

お腹の中で育ててあげて

いろんな想いの中で送り出す人と

同等の位置になってはいけないと思うのだ

あくまでもつなぐ役目であるべきじゃないかと・・・

だから

代表の思いを引き継ぐような人がいなくて

需要があるのに

団体が潰れちゃうってことなるんだな・・・

 

Wikiとか見ると

これってサスペンスの分類なんですね・・・

えっ?

この電話の相手は?って

そこがサスペンス?

えっ?

そこ求めてる?

 

赤ちゃんをお願いします!と

里親に渡してから

月日が流れて

2回目に出会ったとしても

あなたはお母さんじゃないですよ

彼女はそんな人じゃない

あなたは誰なんだ?

みたいなことになる?

と思ってしまった

実際の俳優さんは

その月日が流れていない中での撮影だから

実際の年月が流れている場合より

ぱっと見でもわかりやすいというのはあるだろうけど

 

だけど

中学で出産をしてしまった子が

その後の月日の流れの中で

変わってしまうことは

容易に想像できると思う

もちろん

他者が

養子であることをネタに

お金をせびろうとすることだって

考えられるから

簡単に鵜呑みにしないことは大切だけど

他に本当の親かどうかを確認する方法は

いくらでもある気がする

 

あなたは誰ですか?

という言葉に

えっ?

となったのは私だけ?

 

それにこっちは

その子が産みの親と言うことは

知っているわけで・・・

サスペンス要素いる?

もちろん

そんな状態で

でも最後には

本当の産みの親だと気づくから良かったけども

いや、そこ探し出せる?

都合良すぎない?だったし

 

そして

養子に出す場合

まぁお父さん不明とか

自分は分かってるけど相手が非協力的だから・・・というケースが

多いだろうから

”Mothers"ってことになるんだろうけど

前半では

不妊の理由が男性側だということで

苦しむ旦那さんの姿とかが描かれていて

親子となると母と子の関係になってしまって

あまり描かれない父親サイドの辛さというかが

描かれていたことは非常に良かったと思うので

Mothersと限定してしまうことにも

本当にその英語のタイトルで良いの?と思ってしまった

 

子どもの父親サイドも

遊びじゃなくて本当に好きだった

という描かれ方だけど

ならば将来、状況が落ち着いてからでも

また関係を戻しても良いような気もするが・・・

姿を消してしまうのだよね

まぁ

会う度に子どものことを思い出すだろうから

難しいと思うけど

 

息子さんがいる知り合いは

とりあえず

望まない妊娠を相手にさせないように

その点はしっかり言ってると言っていたけど

やっぱりそれって必要で・・・

受け入れてしまう女性の方に問題はないのか?というと

それはゼロではないけど

若かったから・・・だけではやはり済まされないわけで

ある程度の年齢になったら

きちんと性教育はすべきだ

若いから

本当に愛していたのに・・・

しょうがない

で済ませてはいけないと思うし

 

女の子の親の側にも

男の子の親にも

その辺の落ち度というかはあったと思う

 

本当なら

養子縁組に出さなくても

若い子でも

子どもを育てることができる社会環境があるべきなんだろうと

子育てしながらでも勉強もできるとか支援できること

子育てが一段落したところでも学び直せたり

社会で子どもを育てるような仕組みだとか

子どもができてしまった場合の父親への責任

(母親側にだけしょわせない)とか

そういったことが問題なんだと思うのだけど

 

なんだか

少子化の中で

でも子育てをする環境が整ってなくて

 

私の身の回りにも

子どもがなかなかできないカップルがいたりするし

子どもを育てることができないケースと

子どもが欲しいのにできないケースというのは

需要と供給の関係だと思うのだけど

そこをやっぱりスムーズにつなげるべきだと思う

だけど

そこがつながるまでの情報の少なさとか

社会の目とか

そういうことが緩和されるような作品なのかと思っていたから

ちょっと残念な感じで見終わった

 

俳優さん達は

とても素晴らしかったのだけど

残念