原題:Philomena

 

こちらも

この前見た

幸せへの回り道」と同じように

ジャーナリストと取材される人で作られてて

どうしても

比較してしまいがちなのだけど

 

もうこちらは

あっぱれ

ジュディ・デンチ!

です

 

そして

「幸せの回り道」は私的には

トム・ハンクスがトム・ハンクスしてたというか

トム・トムしてて

なんだろう

演技が下手とかそういうことじゃなくて

やっぱりトムだなぁというのか

トムというインパクトがあって

ジャーナリストの存在が薄くなってしまった感があったことと

実在のフレッド・ロジャースはどんな人なのか・・という興味が

勝ってしまったのだけど

 

こちらは

ジュディの印象だけではなくて

ジャーナリストのスティーヴも素晴らしかった

 

素晴らしいって

上から目線に聞こえてしまうけど・・・

 

ノンフィクションの本が元になってると言うことで

この映画のストーリーがどこまで実話に基づいているのか

分からないのだけど

 

無宗教の人間としては

宗教の力って

恐ろしかったりする

 

フィリピンにいたときに

キリスト教の力ってのは

すごい身近だった

 

なんで

目に見えない力に

こんなにいろいろ拘束されてるんだろう・・・って

 

だけど

同時に

信じるものがある強さも感じた

 

私が慰めきれない悲しいことが起きたときに

その人の心を癒やしたのは

紛れもなく宗教の力だった

 

そこには

神への愛ってのも

あったけど

他者への愛というのも

確実に存在していたので

 

ただ

カソリックは身近ではなく

ちょっと遠巻きの存在だったので

たまにお呼ばれでカソリック系のお祝いなどで

教会に行くときは

ぴりりとしてた

 

そのぴりりは

自分の知らないルールがたくさんあって

それに違反してしまうのでは?という

心地悪さもあったのだけど

映画で見る

修道院の闇というか

怖さってのもあって

 

なんせ私のカソリック系の出会いは

クリスチャン・スレーター

 

そうロビンフッドで出会い

その後

クリスを追って

薔薇の名前

に行き着くわけです

 

ロビンフッドにも

修道士が出てきたりしていて

やはり怪しい怖さがあって

薔薇の名前で

なんだか私には理解しきれない深さを感じて

そのまま現在に至る・・

 

途中

ウーピー・ゴールドバーグのおかげで

少し明るいイメージになるものの

ロビンフッドみたいに

特にキリスト教ものの映画です!ってやつじゃなくても

そりゃどうやったって

海外の多くの作品には絡んでくるのが

キリスト教

 

そうなってくると

多数決で

やはり

私には靄のかかった世界

ちょっと

離れてよ・・・という世界

 

正確な知識ってのは

有していないので

 

「あなたを抱きしめる日まで」で

描かれている

修道院の所謂「非人道的」と思われる姿を

そのまま受け入れてしまいそうになるけど

それは一方からの見方で

もう一方からの別の見方というのも

きっとあるよな・・・という

視点は忘れないでおこうとは思うのです

 

それは

ジュディ演ずるフィロミナが

子どもを引き離し

居場所は分からないと言い続け

母親を探す子どもに対しても

居場所を伝えなかった修道女に対して

許す

と言うように

それが

カソリックの姿ではないのだろうから

 

だけども

やはり2人は再会させてあげたかった・・・

息子も母親を探していたのだし

 

邦題の

「あなたを抱きしめる日まで」

この「あなた」って息子にとっての

フィロミナのことでもあるんだろうな

 

フィロミナは

息子が自分のことを

自分の生まれ故郷を忘れたわけではなかったこと

最期まで愛してくれる人がいたことを知ることができたけど

息子は

異国の地で

母親に捨てられたと思いながら

同性愛ということを隠しながら

それでもブッシュ政権の法律顧問なんていう凄い地位にまで

上り詰めた

それはもしかしたら

お母さんに見つけて欲しい思いもあったのかも知れない

 

そう思うと

非常に切ないけど

でも

こういったことがあった事実が

公表されることで

自分のお母さんも

こんな風にやむを得ない状況だったのかも

今も自分のことを愛してくれているかも

そう思えるようになれば良いと思うのだけど

 

フィロミナの友達の子ども

本当はその子だけが養子に出されるはずが

その子と仲が良かったから

一緒にもらわれてしまったという

その子とフィロミナは再会するのだけど

その子の反応は「あっそぅ」程度

そんなわけある?って思ったら

そこに同行してたジャーナリストも疑問を感じるんだけど

でも

徐々に実際そんなもんかも・・・って思って

逆にその反応がすごいリアルに感じた

 

映画の中で

その子のお母さんがどうなったか触れられていたのか

分からないのだけど

会えないまま

恨んだまま

もしくは記憶から消したまま

そんな選択肢もある

 

決して全員が

そんな「映画みたいな」綺麗な感じではないと思う

 

大きくなった息子の顔を

そんなにすぐに分かるのかよ

そんな幼いときに分かれているのに

息子がゲイだったと分かってたのかよ・・

母親になったことのない人間は

ちょいちょい思ったけど

 

でも

なんせ

ジュディ・デンチ

すげぇ・・・です

今も現役でかっこいい

 

そして

皺ってかっこよくなるんだよね

って

いや、もしかしたら

何かいじってるかも知れないけど

私の目には

自然な年を重ねた美しさだ

 

もうリフトアップとか

いろいろ注射しちゃって

顔の表情が変わらなくなってる

陶器とか蝋人形みたいな

皺のない顔より

ずっと綺麗

 

やっぱり目って大事だなぁと

その目の周りが皺でも

眼球だけじゃなくて

その周りの動き方が大事で

ボトックス入れられた目では

その真実味がないのでありますよ

 

ミック・ジャガーと

キース・リチャーズ

トミー・リー・ジョーンズ

クリント・イーストウッド

 

男性は皺が魅力的

セクシーって人

たくさんいるんだけど

女性は少ないというか・・・

いやっ、日頃のお手入れで

私よりずっと年上でも

綺麗なお肌を保っている方も多いってのもあるんだけど

 

素敵だなぁ

ジュディ

彼女は

怖い女性の役ってのも

かっこよくこなすし

愛のあふれる役も

本当に素敵です

 

もっともっとお元気で

続けてくださいね