湘南国際マラソン2022 ⑤ | KaSoランブログ

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細く、長く、マラソンを続けていきたい。
大会に参加するのも好きで、今後のための備忘録ブログです。

【湘南国際レポ ~Finish】

 

35km地点を過ぎ、自動車専用道路へ突入していく。

ここからは沿道の応援は無く、やや寂しい区間。

ただし、要所にボランティアさんが立っていて、声援を送ってくれます。

 

また、ペーサーさんからも同様に檄が飛ぶ。

「毎日トレーニングしてきたんだ!がんばろう!!」

そう言って、我々を鼓舞してくれたのは、ランニング系youtuberのHAGIさんでした。

 

そんなボランティアさんやペーサーの方々に励まされつつ、残り5kmを過ぎる。

 

しかし、ここからが湘南国際マラソンの最も過酷な部分です。

 

 

 

 

湘南国際マラソンは、基本的にフラットなコース。

その分、橋を越えるアップダウン等がとても苦労します。

しかし、湘南国際マラソンの難所は、そのようなアップダウンではありません。

 

厳しいのは、最終盤の残り5kmです。

 

37km地点を過ぎると、フィニッシュ地点の大磯ロングビーチが見えてくる。

そこには待ち焦がれたフィニッシュゲートの姿が。

 

しかし、ランナーは一旦フィニッシュ地点である大磯ロングビーチを通り過ぎ、その先の二宮まで折り返して来なければならないのです。

 

これが、精神的に辛い。

 

華やかなフィニッシュゲートを横目で見つつ、通り過ぎる。

今すぐ車線を越えて、そちらの方向へ向かいたい。

そんな衝動を必死に抑え、更に奥へと進まなければならない葛藤。

 

精神的なダメージは、そのまま身体への疲労となって襲ってくる。

残り数kmで、呼吸が苦しくなり、一気に足が重くなりました。

 

 

 

 

 

もっとも、苦しい理由はそれだけでは無いと思います。

 

35km地点でボトルが空になり、足を止めることへの恐怖心から無理してここまで走ってきました。

そのため全身がだるく、終いには腕が痺れるような感覚。

 

完全に脱水症状です。

 

 

 

 

何とか二宮の折り返し地点まで来ましたが、徐々にサブ3ペーサーから遅れるようになりました。

離れないように必死に食らいつくも、もう体が動きません。

残り3km地点で、ついにラップが4分31秒に。

 

この瞬間、もう駄目かという思いが支配してきました。

 

 

 

40km地点を過ぎ、残り2km。

時計を見て、残りどれくらいのペースで走らなければならないのか考えるも、もう頭が回らない。

 

後方から別のペーサーさんが抜いていく。

「このペースを維持すれば、サブ3いけるよ!」

そう言って、励ましてくれます。

 

おそらく、この方がサブ3ギリギリのラインなのでしょう。

その背中を追いかけるも、やはりだんだん遠くなっていく。

 

 

 

「グロスは無理でも、せめてネットでサブ3を…」

 

「ペーサーがあれだけ離れてしまっては、それも無理か…」

 

「もういい、歩いてしまおう…」

 

 

 

 

どんどん弱気になっていく自分の心。

それでも、必死に思い直す。

 

諦めて、後悔するのだけは嫌だ。

結果はどうであれ、とにかく最後まで走ろう。

 

しかし、ペースは上がることなく、キロ4分41秒。

それでも走り続け、ついに大磯ロングビーチ駐車場へ。

 

 

 

駐車場手前は、急な上り坂。

心臓が止まりそうなほど、苦しい。

そこを乗り越えると、遠くにフィニッシュゲートが見えてくる。

計時を見ると、2時間59分を示している。

 

あと200mぐらいか?

 

 

 

ゲート手前で、ペーサーが大きく手を振っている。

歯を食いしばって、最後のスパート。

 

49…50…51…。

迫る時計を見つつ、我武者羅に走る。

 

頼むから、間に合ってくれ…。

 

そう願いつつ、フィニッシュゲートを通過。

 

 

 

 

その瞬間に目にしたタイムは、

ぎりぎりで3時間を切っていました。

 

【記録】2時間59分53秒

 

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