こんばんは、ユンまんまです。
先週金曜から、皆様嫌な予感がしていたと思いますが・・・
ええ・・私も嫌な予感はしていました。
ですが、何にも間に合わないまま私事で忙しい期間に突入してしまい今週はおやすみという形を取らせていただきたいと思います。
書けたものから順次アップする予定ですので、皆様のんびりとお待ちいただけたら嬉しいです!!
週2でこの体たらくで、誠に申し訳ありません!!!
簡単ですが、おわびを申し上げます。
ユンまんまでした。
こんばんは、ユンまんまです。
先週金曜から、皆様嫌な予感がしていたと思いますが・・・
ええ・・私も嫌な予感はしていました。
ですが、何にも間に合わないまま私事で忙しい期間に突入してしまい今週はおやすみという形を取らせていただきたいと思います。
書けたものから順次アップする予定ですので、皆様のんびりとお待ちいただけたら嬉しいです!!
週2でこの体たらくで、誠に申し訳ありません!!!
簡単ですが、おわびを申し上げます。
ユンまんまでした。
§ルートX 70
蓮たちと別れたキョーコが、ラブミー部に戻ると椹が待っていた。
「あ!すみません!!お待たせしました」
「いや・・・違うんだ、最上君には今から社長の所に行ってもらわないといけなくなった」
「へ?」
椹の言葉にキョーコが首を傾げている頃、蓮は社の事務処理が終わってからダークムーンの撮影所に向かっていた。
「なあ・・・蓮・・・・キョーコちゃんと何かあったのか?」
「え?・・・・何も・・・ありませんけど?」
社は、一度冷静になった蓮に先ほどの事務所もやり取りを問いただした。
けれどそうなったらなったで、蓮は冷静にすっとぼけるのは解り切っていた。
だから社は少しだけでも動揺させて本心を聞き出そうと、意地悪なことを口にした。
「まあ・・・今日のあの余所余所しい雰囲気が続くなら・・・・・このまま二人の関係は冷え切って、ハキョク・・・」
キュルルルルル・・ギャギャギャ~~~ッツ!!!
「きゃあああああ~!!!蓮君!蓮君車体擦ってる!!!」
ちっとも冷静じゃありませんでした。
車を路肩に寄せた後、社はうっかり口にした言葉を後悔して蓮に謝ったのだった。
「ごめん!でも、もう少し緊迫感を解いて欲しいんだ・・・その空気が今日の仕事の時のようなことになるだろう?」
「・・・・・・ええ・・・・わかってます・・・・・でも・・・」
『血に染まったその手は、もしかしたら次はお前を捉えるかもしれないぞ?』
不意に思い出したレイノがキョーコに言った言葉に、蓮はギリッ・・・と奥歯を噛んだ。
そんな蓮の苦悶の表情に社は、心配そうに息をついた。
「とにかく・・・お前は『敦賀 蓮』だ・・・そこはちゃんとしてくれ・・・いいな?」
「・・・・・はい・・」
自分でも厳しいことを言っていると解ってはいるが、それでも社は落ち込む蓮にしっかりと釘を刺した。
「お前がちゃんと『敦賀 蓮』を全うしてくれれば、俺はそれ以外のことに口を出すつもりはないしな?」
「社さん・・・・」
「それに・・・ちゃんと仕事してくれたら、この敏腕マネージャーが必死で作った休暇にもう一日プラスできそうなのにな~」
「!!本当ですか!?」
「ま、まだ先の話だぞ?!」
「ありがとうございます!社さん!!俺、頑張ります!!」
急に元気になった蓮は、すぐに車を発進させた。
「ちょ!?蓮!あ、安全運転!!!きっ・・・やあああああ~~!?」
本日二度目の絹を裂くような社の悲鳴は、夜道に轟くのだった。
**************
「ええ!?わ・・・私がですか!?」
「そっ、アイツの世話ができるのは条件からいって君しかいないな~って思ってな?」
「で・・・でも・・・・」
椹に伝えられた通り、社長室(と、呼ぶには非常にゴテゴテしい部屋)に来たキョーコは今伝えられた内容に驚愕していた。
「大丈夫!君ならできる!!・・・いや・・・君以外に適任者はいないんだ!!」
「そ・・・そんなっ・・・」
キョーコは困惑したまま、もらった資料を見つめた。
そして、ため息をついてその資料が表す人の名前を呟いた。
「クー・・・ヒズリ・・・さん・・・」
***********
「・・・・え?・・・クー・・・・?・・」
「そう!日本に来るんだって!?クー・ヒズリが!!」
蓮がやる気を漲らせ、ダークムーンの撮影所に入ると皆が集まって盛り上がっていた。
そこに現れた蓮は衝撃的な言葉を言われ、立ち尽くしていた。
「どうしましょう!?監督!!」
「え・・・えっ!?ぼ・・僕!?・・ですか!?」
興奮する周りとは反対に、蓮は頭の先から血の気が引いていくのがわかった。
「どうしましょう?・・・・・敦賀君・・・敦賀君?」
答えをどう返していいかわからない啓文が蓮に助けを求めたのだが、蓮は意識を飛ばしていたのか啓文の声にすぐに反応できなかった。
「・・・っあ・・・すみません・・・ビックリ・・・して・・・」
「そっそうですよね!?元嘉月役の保津 修平ことクー・ヒズリさんが来るって聞いたら僕じゃなくて敦賀君の方が驚きますよね!?」
「え・・・ええ・・・・・・」
蓮が頷くと、周りはまた騒ぎだし蓮と啓文にクーと会ったら何を言いたいか聞いて来たりしたが蓮はそれに答える余裕が無くなりただ笑って誤魔化すことしかできなくなっていた。
それは、キョーコもだった。
****************
『はじめまして、ヒズリさん。日本にいらっしゃる間、お世話をさせていただく最上 キョーコです』
頭を下げたキョーコは、まさか素通りされるとは思わなかった。
そう・・あんなにもスターオーラ全開で気さくにファンの声援に応えていた、ハリウッドスター『クー・ヒズリ』に。
顔を引きつらせつつ笑みを作り、クーの後ろについていった。
キョーコはなぜこんなことになったのか、社長室にいた時のことを思い返した。
クー・ヒズリなる人物の資料を見ていると、ローリィが葉巻を燻らせながら今思い出したかのように口を開いた。
『そうそう最上君、慌しいが今すぐに空港に行って奴を迎えてやってくれ』
『ええ!?き・・今日来られるんですか!?』
『そう』
『で、でも!あの・・・』
『この後仕事はないと、椹君から聞いているが?』
『それは・・・そうなんですが・・・』
キョーコがしどろもどろすると、ローリィは何かに気付いたようだった。
『・・・・・蓮と約束でも?』
『!・・・・いえ・・・約束は・・していませんが・・・・・・』
(今日、帰ってきたら・・・話し・・しようかなって・・思ったのに・・・・)
『彼はこう見えて時間にはうるさい男だからな・・・遅れないようにしないと・・』
『あの・・何時に到着されるんですか?』
『確か・・・20時半に到着する飛行機だったな・・・』
そう言われてキョーコが時計を見ると、時刻は18時半を既にまわっていた。
『×#$%&@!!?』
ここから空港まで2時間ほどかかるのに、キョーコはそのことに驚愕して悲鳴を上げながら社長室を飛び出して行った。
『さて・・・・彼女はうまくやってくれるかな~?』
ローリィが口笛を吹くように呟いているなど知らずに。
*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆
と、いうことで3分の遅れだけは取り戻せなかったキョーコはただいま完全アウェー状態だった。
『あ~あ、ここは几帳面の巣窟『日本』じゃなかったかな~?』
「・・・・・・・・・・・・」
『社長もなんでこんな遅刻魔小娘呼んじゃったかな~?』
「・・・・・・・・・・・(遅刻なんて今までしたことなんかありません!!)」
『優しい、優しい俺の好意で車までちゃっかり乗りこんでくるぐらいだから京都の会席料理ぐらい一時間ほどで作ってくれるんだろう?』
「!?(ええ!?聞いてないわよ!?京都の家庭料理じゃなかったの!?)」
『おや?ボスから君は料理には長けていて、毎日恋人のために食事を作っていると聞いたんだが?』
「・・・・・・・・」
『そう言えば、君の恋人は【敦賀 蓮】とか言った三流役者だそうだね?』
『・・・・は?』
今まで英語で好き勝手言っていたクー・ヒズリに対して、キョーコは反抗の意思を見せないように黙り続けていたがその言葉には反応せざるえなかった。
すると、クーはさらに畳み掛けて言いたい放題しはじめた。
『この日本でちょっとちやほやされたぐらいで、調子に乗っているような若造なんだろう?』
「違います」
『そんな若造に俺の代表作を模倣されるなんて、本当に心外だ』
「模倣なんてしてません」
『日本はちょっと顔さえよければ直ぐに売れることが出来るしな?かつての俺のように』
「コーンはあなたよりずっとずうううっとかっこいいです!!」
『そんな中途半端な模倣三流俳優が、ハリウッドスターの俺に会うなんて100年早いっていうのに・・・ボスの命令だから?渋々来てやったんだ・・まあ、ハリウッドで撮った最高傑作の映画の番宣ついでに・・・だけどね?ハッ』
ブチ!!!
と、クーの言葉でキョーコのこめかみで何かが弾けた。
「~~~~~っ・・だったら今すぐ帰ればいいでしょう!?とっととハリウッドの張りぼてでも突っ立てて愛想笑いふりまきながら番宣終わったら自己中の俺様国へGO AWAY!!!!」
派手なリムジンの中で、キョーコは仁王立ちになり扉の方向へビシッと指をさしてそう叫んでいた。
言いたいことを言い切りすっきりしたと同時に、キョーコは頭の中が真っ白になり血の気も引いた。
現在の状況に、ようやく理解が出来たからだ。
「・・・・・・・この車は俺のだ」
「・・・・・・・・・・・・・・デスネ・・・・・・」
思わず叫んで仁王立ちになって現実を思い出し青ざめるキョーコに対して、呆然としながらもクーがそう突っ込むと周りにいたSPが小さな声で『Oh my god』と呟くのだった。
71へ
†Marriage end blue 15
「おはよう~!!モー子さあ~ん!千織ちゃん~!!」
朝のやり取りに呆然としながらも、蓮は上機嫌で友人たちにじゃれつくキョーコを見つめた。
「・・・珍しいわね?敦賀先生と仲良く登校って・・」
抱き着いているキョーコの耳元で、奏江がそう聞くとキョーコはキョトンとした。
「珍しい?・・・旦那さんと一緒に来るのっておかしいのかな?理事長のおじい様も知っていることだし・・・あ~・・でも、ばれたら私がただですまないか・・・コーン、見た目は王子様だから女子人気凄いしね・・・・・ん?どうしたの?モー子さん」
語るキョーコを、信じられないという目つきで固まる奏江に首を傾げているキョーコの元に不破がやってきた。
「おい!飯・・」
しかし、キョーコは横柄に口を開いた不破の前を素通りした。
「なっ!?」
それに驚いたのは不破だけではなかった。
奏江たちだけでなく、ここ数日しか見てない蓮でさえ驚いた。
「おい!キョーコ!!何無視してんだ!?」
不破は通り過ぎたキョーコにそう叫ぶと、キョトンとした顔で振り返られわざとではないことにさらに驚いた。
「・・・・・あ!・・・不破さんの所の・・・・おはよう・・・同じ学校だったんだ?こうやって会うの初めてなのに名前知っててくれたんだ」
「「「!!?」」」
屈託ない笑顔で『ありがとう』と不破に向かって挨拶して、下駄箱に向かっていくキョーコを全員が目を見開いて見送った。
呆然とした様子だった奏江は、途端鬼のような形相になり立ち尽くしていた蓮に食って掛かった。
「アンタ!!あの子に何したのよ!!?」
「・・・・え?・・・」
「とぼけないで!!絶対アンタのせいよ!!また記憶が無くなったらあの子・・・・今度こそ目を覚まさなくなるかもしれないのに!!キョーコが二度と目覚めない状態になっていいの!!?」
「・・・・・な・・んの・・・・」
蓮のスーツを握りしめ叫ぶ奏江の言葉が理解できなくて、蓮はされるがまま立ち尽くすしかなかった。
そんな奏江を千織が苦しそうな表情になりながらも引き留めた。
「・・・この人に言ってもしょうがないでしょう・・・・確かにあのバ・・不破のことは一度も忘れたことがないからって、すぐにアノ状態になるわけじゃないし・・・・・今回は私たちのことは覚えていたみたいだからヨシとしよう?」
言われ放題の男たちを置いて、奏江と千織は下駄箱へと姿を消した。
置き去りにされた状態の蓮は、奏江たちの口から出た言葉を頭の中で反芻した。
(・・・アノ状態?・・・・目を二度と覚まさない?・・・どういうことだ?・・・・・・・・あのタヌキ・・・・まだ隠し事があったのか)
同じように置き去りにされた不破は、蓮に声をかけようと手を伸ばした途端蓮からどす黒いオーラが湧き出たことにビクつきそうこうしている内にその場を去られてしまった。
「・・・っくそ・・・・・なんだっていうんだ・・・・・・」
憤りもそのままに、不破は握りこぶしを強くして立ち尽くすしかなった。
***************
「・・・・・そう・・・怖い顔をするな・・・久遠・・」
日中の間は、授業もあるため蓮は放課後待つと言ってくれたキョーコを先に家に帰すとローリィ宅を訪れた。
姿を見せたローリィに、ここ数日会ったことを話し自分の知らされていないキョーコの過去のことを聞いたのだ。
ローリィが言うにはこうだった―
誘拐事件後・・事件のことをすっかり忘れているのも関わらず、似たような場所、似たような空気を感じ取るとキョーコはそれを消すために記憶が少し改ざんされるようになっていた。
しかしそれも中学に入り、友人である奏江や千織に出会うと記憶が改ざんされることが少なくなった。
そんなある日、事件後から何かと一緒にいることが多かった(仲の良かった不破の両親から、護衛に着くように強制されていたせい)松太郎と野良犬に遭遇した。
気が立っている様子の犬が牙をむいて二人を睨み付けたのだが、松太郎はキョーコを置いて来る途中にあったコンビニの置き傘を取りにその場からいなくなってしまった。
恐怖と置き去りにされた絶望感・・・そして夕暮れのほの暗さのせいで、キョーコは一気にあの日の出来事をフラッシュバックさせてしまった。
幸い、犬に襲われることなく松太郎の持ってきた傘で撃退したのだがキョーコはその場所で気を失ってしまっていた。
そのまま一週間、目を覚まさなかった。
一週間後目を覚ましたキョーコは、ここ5年ほどの出来事を全て忘れていた。
奏江のことも、千織のことも、路上で倒れていたことも。
ただ、宝田の娘であること、松太郎に関しては犬に襲われた時『木に登った自分』を助けてくれた人として記憶されていた。
「・・・あの子の頭の中には、いろんなカテゴリーのパズルがすべてバラバラになって入っているんだ・・・その中で思い出してはいけない記憶、思い出すきっかけになってしまう記憶、無害の記憶・・・それらがあの子の中で都合よく無理やり組み合わさって今のキョーコを作り出してしまっているんだ・・・・」
ローリィは葉巻を燻らせ、苦悩の表情でそう蓮に教えた。
「・・・彼女が・・・・琴南さんが言っていた、『今度は二度と目を覚まさないかもしれない』って・・・なんですか?」
蓮のその問いに、ローリィは苦しそうに眉をひそめた。
「・・・・記憶が無くなる程の恐怖は、それだけで心身共に負担が大きい・・・・キョーコの体は勝手に心に寄り添い、記憶を改ざんしていく・・・・しかし、それだけで体には大きな負担が重なるそうだ・・・もしそこに衝撃的なことが重なれば・・・・・耐えに耐えていた体だけではなく心まで疲弊して、あの子は二度と目を覚まさなくなるかもしれないと・・・言われているんだ・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・だから・・・」
だから、必要以上にキョーコの記憶を潰して思い出さないように万全の対策を取っていたのか・・と蓮は旨のつっかえになっていた疑問がようやく解消された。
それと同時に、あの感情が戻ってきた。
「・・宝田さん・・・・・・俺は・・・・彼女の前に現れても・・・良かったんでしょうか?」
蓮はそう呟いて、両手をぎゅっと握りしめた。
その様子にローリィはゆっくり紫煙を吐いた。
「良かったのかどうかは・・・まだわからん・・・・でも、俺はお前がキョーコには必要なんだと感じていた・・きっとキョーコもそう思っているのかもしれない・・・そう感じて呼んだんだ」
「・・・・・・・・・・・・・そう・・・ですか・・・」
しかし、それは『どのキョーコ』がそう感じてくれたのかわからず蓮はゆらりと立ち上がりそのまま宝田家を後にしたのだった。
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