ハタヨーガとアルダマッツェーンドーラ(3)
ここ京都もようやく春めいた暖かい日々を迎えています。
筆者は、週に3~5回は起床してすぐに、ハタヨーガ:Hathayogaの基本的なアーサナ:asana=ポーズとマインドフルネス(瞑想)を30分から60分程度行うことを日課としています。
朝の寒さが和らいで、身体を動かすこともだいぶ楽にできるようになりました。
やはり春は良い季節です。
このハタヨ-ガの幾百とあるアーサナの中でも、最も興味をそそられるアーサナの一つが、これから紹介するアルダマッツェーンドーラアーサナ:Ardha Matsyendrasanaです。
このアルダマッツェーンドーラアーサナはヨーガの代表的なひねりのポーズの一つです。
このアーサナの具体的な方法は、ネットやヨーガの書籍で紹介されていますのでここでは詳しく述べません。
概略だけ説明しますと、片方の足を膝を折った状態で床に立てます。
もう片方の足は内側に折り曲げます。
立てた足と同じ側の腕を平行に伸ばし、その指先に視点をおいて意識を集中し、身体をひねっていきます。
下の図のような形ですね。
ここから背筋を伸ばした状態で、無理なく出来る所まで身体をひねれば完成型となります。
このアーサナの効用として、背中の筋肉のアンバランスや背骨の歪を直すことで、自律神経の働きが正常化され、消化器官の働きを良くすると言われています
16世紀頃に編纂されたヨーガの根本経典の一つとされる『ハタヨーガ・ブラディーピカ』には、
さらに「クンダリニーの覚醒を促し、月を安定させる」と記述されています。
このアーサナを開発したマッツェーンドーラ師は、実在の人物です。ハタヨーガ・ブラディーピカでは伝説的なヨーガの『偉大な成就者』と言及しています。
この「アルダ」とは「半分」という意味です。
すなわち半マッツェーンドーラのポーズです。
実は完全なマッツェーンドーラのアーサナというのが存在しているのですが、こちらは足を太ももの上におき、足の裏が下腹に押し付けられる体位で、相当に難しいポーズになります。
そのためにアルダマッツェーンドーラという比較的やさしく同じような効能が得られることから、
一般的に行われているわけです。
このハタヨーガに関して、もう一つだけ追加して述べる必要があるのが、カパーラバーティ・クリアーという呼吸法です。これについては次回お話します。