33.2 蘇東坡居士の命式を読み解く | 開運と幸福人生の案内人/ムー(MU)さんの日記

開運と幸福人生の案内人/ムー(MU)さんの日記

「正しく実行すれば、夢はかなう」をモットーに東洋易学、四柱推命(神機推命)、風水などの秘伝を公開し、自分の夢を実現するとか、悩みの解消に役立つ運命好転化技法を紹介します。

心に響く名言

33.2 蘇東坡居士の命式を読み解く

 

蘇軾(蘇東坡)は、宋は仁宗帝の景祐三年十二月十九日(西暦1037年1月8日J)の生まれですので、

年の干支は、丙子
月の干支は、辛丑
日の干支は、癸亥
となります。
下記の命式表を参照ください。


いつものように五行を集計します。
木気がなく、火気、土気、金気が一つ、日主を含む水気が三つと偏っています。
月令は当令し旺相で、極めて強い身旺となります。

この人の地支は、子、丑、亥と北方の四正の「子」を中心にそのお隣りの十二支の亥、丑から成り立っています。
いわゆる北方合に当たります。


日主癸、(水の弟:水の日生まれ)で、水局三合になる申、子、辰、または北方合の亥、子、丑の支を有する場合は、
特殊命式の一行気得格の中の潤下格(ジュンゲカク)に当たり、通常の一般命式とは異なった看命をしなければなりません。

ちなみにこの一行気得格(一行得気格ともいいます)には、
他に四つあります。
日主が木日(甲、乙日)生まれで、東方合の寅、卯、辰の十二支
又は三合木局の亥、卯、未の十二支が出ている曲直格
日主が火日(丙、丁日)生まれで、南方合の未、午、未の十二支
又は三合火局の寅、午、戌の十二支が出ている炎上格(!)

日主が金日(庚、辛日)生まれで、西方合の申、酉、戌の十二支
又は三合金局の未、酉、丑の十二支が出ている従革格
日主が土日(戊、己日)生まれで、辰、戌、丑、未の十二支
が出ている稼穡格(カショクカク)です。

一般的に推命学は、深い海の中が波風の影響を受けず穏やかである、淵海子平というように五行の均衡を理想とします。
大昔の話になりますが、実際に推命家がいろいろな人の命式を調べ、実占していくなかでこの五行均衡の理論に当てはまらない命式の持ち主でも、立身出生を遂げたり、大金持ちになり幸せの人生を送る人が何人もいることに気付くわけです。

そのような命式の一つがこの一行気得格に当たるわけです。
少し陳腐な表現ですが麻雀の上がり役でいえば、メンタンピンのような役でなく


[麻雀のメンタンピン]

 

清一色のような役といえるわけですね。


[麻雀の清一色]

 

この一行気得格の吉凶判断も通常とは異なります。まさにイケイケドンドンで、日主を強める印星や比劫を喜びます。

食肖運も悪くはありませんが、剋に当たる官星が巡るのを忌みます。

専門書を読むと、「一般にこの一行気得格の人は、非常に強いよい運勢の持ち主で何をやっても必ず成功をして社会的名声をあげ、一生幸福に暮せる人です」といったことが書いてあります。
もちろん、実際に鑑定してみますと、必ずしもそのようなことがない場合を多く見かけます。
この一行気得格はそれほど珍しい格局ではなく、確率的にもこれに該当する人はけっこう多く存在します。

前置きが長くなりました。
東坡居士の命式をもう少し詳しく読み解いていきます。
この人は日主が水で、金気も含んでいますから非常に聡明な人です。
頭の回転が早く、一を聞いて十を知るといったいわゆる秀才タイプの人です。
社会に出て有用な人物として多くの仕事をこなし、世間から高い評価を受ける可能性が高いといえそうです。
一方でその性状は剛毅で、自分が正しいと信じると意見を曲げない頑固な性格を持っていそうです。やや短期で、激情することがあり、この部分は注意が必要です。
いわゆる艶福家で、女性には相当もてます。有能でいわゆる良妻賢母タイプの妻と巡り合いますが、縁は一度で収まらない可能性があります。

この東坡居士の空亡は子、丑で年柱、月柱に二つとも顕れています。
一応、子丑の支合及び北方合をするので空亡の凶意は去りますが、
二つとも顕れているのが気になります。家族関係や肉親関係に暗い影を落としている感じを受けます。
愛する肉親との別離といった意味合いです。

それから書き忘れていましたが、一行気得格で

従革格であればいわゆる金運に恵まれ

炎上格であれば名誉を得、

曲直格であれば発明などの才能に恵まれ、

潤下格であれば家庭運の良好を得るといわれています。

この東坡居士と弟の蘇轍(ソテツ)字は子由は、中国史上最も中の良い兄弟であると称されるほど仲良しでした。
蘇轍も文学者として当代一流の評価を受け、蘇東坡と同じく唐宋八大家の一人に数えられることは以前述べたとおりです。



以上記したように東坡居士は非常に恵まれた命式の持ち主ですが、大運を診ますと、28歳から47歳まで威官、正官という忌むべき官星が巡っております。

さらに38歳からの三十年は南方火運を迎え彼の人生に荒い波風が押し寄せる予感を抱かせます。

時代の激動が、かんなん【艱難】 汝(なんじ)を玉(たま)にすとなるか、
それとも荒波に呑み込まれて落胆の人生を終えることになるのか、
次回は東坡先生の後半生を追いかけて、命式読解の内容の検証をしてみたいと思います。

 

本日もブログを最後までお読みいただき有難うございました。