池袋のパキスタン料理「マルハバ」を訪れたらなんと臨時休業。
この際に同じビルにあって前から気になっていた内モンゴル料理店に入ってみました。
(内モンゴル=中国内蒙古自治区)
遊牧民の国であり、内陸国であるモンゴル族の食は羊と乳製品が主体です。
野菜はほとんど食べません。当地は夏は暑く、冬は-40℃にもある厳しい気候風土です。
肉ばかりの生活は日本人には大変かもしれません。現に私の友人はウランバートルに
留学していたとき、ビタミン不足に苦しんでいました。野菜は根野菜系しか手に入らない
そうで、足りない食料物資はポーランド製や北朝鮮製などの缶詰や瓶詰めで補っていた
のです。しかし最近はウランバートルの街では(海から非常に遠いのに)寿司も食べれる
そうですし、韓国製の物資も大量に流入しているそうです。
そして調味料は塩が基本。どれも塩味が効いています。
ホーショール \600 羊の揚げ餃子 これを食べたのは大学祭以来!
羊の濃厚な味と肉汁がクセになります。
前菜 セロリーとピーナッツ炒め モンゴルでは野菜料理は珍しいです。中国の影響で
しょうか?これは醤油味
メインはモンゴル料理の基本 チャナサンマハ(羊肉の旨煮) \1600/500g
大きな骨の付いた豪快な羊料理です。岩塩で煮ただけのシンプルな肉料理ですが、
食べてビックリ、何とも味の奥深いこと!特に赤身と脂身をミックスして食べると最高です。
封じ込められた肉汁が出てきて口の中に旨みが広がります。
岩塩だけでこれだけの深い世界が演出できるのは何故?
ツォイバン モンゴルの焼きそば 麺を羊肉と野菜で炒めたもの。
意外と脂っぽく、しかも強烈な塩味で胃にもたれます。
■乳製品とお酒
(左)牛乳酒 16度 ほのかに甘い口当たり 羊肉との相性は抜群
25度のバージョンもサービスでいただきました。
モンゴルに800年間伝わる健康酒で、悪酔いしにくいそうです。
(右)自家製アイラグ 乳糖が酵母によって発酵することで、ほのかにアルコール(1%未満
程度)の含まれる馬乳ヨーグルトドリンク。強烈な酸味でうちの奥さん
は苦手みたいですが、私は大丈夫でした。
肉食中心の遊牧民にとって貴重なビタミン源。
店内は池袋の各国料理店にありがちなマンションの一室系で、内蒙古の女性2名が調理
とウエートレスを兼ねています。彼女たちの接客はとても気持ちのいいものでした。
これだけ羊肉を食べて強い酒を飲んでも、翌朝はいつも以上にスッキリ爽やかなのは
牛乳酒とアイラグの効果でしょうか?
そういえばモンゴルに駐在していた友人から届いたモンゴルの塩茶のインスタント
パックがまだ残ってるのを思い出しました。日本人にとってはちょいとキビシイ味ですが、
それを贈る確信犯の友人も笑えます。
原料は緑茶、ミルクパウダー、塩と書いてあります(笑)
一口も飲めないほどではありませんが、塩味が効いていて日本人が飲み干すのは
難しそうです。