タロット心理学連載16.「いつ・時期」は条件としてみる

どんな占術でも
絶対に未来予知を言い当てる
確証はありません。

もしも予知予言が当たるとしたら、
元々そのような才覚を持っているから
できることであって、

カードや占術があるから
できるようになることではない、
ということです。

タロットリーディングでも
いつなにが起こりますか、
というような質問が多くきまが、

これはタロットカードが
未来予知道具だと
誤解されているからです。

けれども
未来は現状の行動の結果というだけであり
何がいつ起こるかをコントロールしているものは
自分以外の何者でもありませんから

注目すべきことは「今何をするべきか」
ということです。

例えば占星術のような
星の流れで宿命を判断する命術ですら
何が起こるかと言うことを
言いあてることは難しいことです。

占星術で見れる出来事は
どんな星回りの組み合わせで、
どんなタイミングで
どんなエネルギーのダイナミックさが
現れるかと言うことだけなので、

それがどんな出来事になるか、
という事までは、
実際にその時になるまでわからないし、

「こういうことだったのか」と
わかるのは、
結局は、過去に起こった出来事を
振り返った時だけです。

私自身も命術の算命学で
〇〇年の何月に出会い運があるよ、と
言われたことがありますが

家にこもって仕事ばかりしていたので
恋愛的出会いなぞ
全くありませんでしたが

その代わりに、仕事において
良いクライエントさんに
沢山会うことができました。

だからたとえ占いで
「いつ」と言われても
行動が伴わなければそれが
現実になることはない、ということです。

宿命をみる命術ですらそうなので、
宿命をみるための原理原則が根底にない
タロット占いにおいては、
将来の出来事なんてみる術がありません。

言い換えると、
カードを引いて適当な事は
いくらでも言えますが、

いつ何が起こるかということを
的確に予言するための理論が
タロットには欠けているので、

未来予知は不可能です。

ただ、”占い”という傘の下だと、
多大な期待を寄せられて
現実的には知りようもない質問が来てしまいます。

それでも結局、
どうひっくり返っても、
人生は現実的に向き合わないと
自分らしく生きることはできませんから、

「いつ？」という質問に対しても、
現実的な答えが必要です。

例えば
「いつ新しい人と出会えますか？」という質問には
「あなたが前彼への執着を
手放せるようになった時です」など

「いつ起こるか」ではなく
「何をすれば」あるいは
「どういう心持ちでいたら」など

「〇〇になったら」「〇〇をしたら」といった
条件を見るためにカードを引くと
現実的なアドバイスをすることができます。

あるいは
「職に応募して履歴書を送ったけれど、
いつ面接の連絡が来るか」といったタイプの質問の場合は

もしも、いつ返信が来るかが、はっきりと
分かる自信があるなら良いのですが

わからないと思った事に対して
適当なことを言うのではなく、

人生で何が起こっても
受け入れる心の強さを持つことの
大切さを伝えるための
ヒントを得るために
カードを引いて
困難に立ち向かう心づもりなどの方向性に
会話を持っていけるとベストです。

また、
「私の名前も知らないあの人は
いつ私を好きになってくれるか」といったような質問でも

やはり現実的なアプローチで、
どのように彼に自分の存在を
知ってもらうかということについて
お話しをした方が良いでしょう。

【”どこ”など、場所に関する質問】

また、どこ、といった場所に関する質問に関しても
タロットには
四柱推命などの東洋占術にあるような
方角を見るための原理原則がないので

例えば
「どこで新しい人と出会えますか？」といった質問にも
条件でお答えして差し上げ
「何か新しいことを学べる場所で」などお伝えし、

または、
どこへ旅行に行ったらいいですか？と
いうような質問に対しても

方角で決めるのではなく、
どういう活動をしたら良さそうか、
どういうことを学びたいかというような
目標ベースに決める、という方向性で
アドバイスして差し上げると良いでしょう。

相談者さんの質問を
そっくりそのまま受け取るのではなく、
責任持てる言葉で
現実的に答えやすいように
作り変えることは

真摯な言葉を伝えている自負と自信に繋がります。

＊＊＊＊

・タロットってそもそも何？タロット占う前に読む本（電子書籍）↓

＊＊＊＊＊

＃コミュニケーション

＃共感