ネットでこんな記事を拾った。(勝又壽良のワールドビュー2024-6-23より)
「朝鮮戦争が起きる過程では、この戦争についての各国の指導者たちの深刻な誤算と誤った判断があった。 各国の事前の動きをまとめる。
北朝鮮は、武力による南北統一を実現するチャンスを狙い続けてきた。それで『戦争が起これば米国が介入してくるのではないか』と金日成に問うたスターリンに金日成は、『中国の国共内戦にも介入しなかった米国が、それより小さな朝鮮半島の戦争に介入するはずはない』と主張。『米国が介入してきたとしても、その前に速戦即決で戦争を終わらせる計画だ』とスターリンを説得した。しかし米国は戦争が起きるやいなや直ちに介入を決定し、国連軍を組織して朝鮮戦争の主役となった。金日成の判断は完全に間違っていた
ソ連は、中国が同意すれば北朝鮮へ開戦を認める姿勢をみせた。中国を利用する腹積もりであったのだ。 
中国は、建国間もない時期でソ連の支援を必要としていた。そのソ連が開戦をOKしたとなれば、参戦するほかないという受け身姿勢であった。
米国は、北朝鮮の開戦を全く想定していなかった。むしろ、韓国を軍事支援することが北朝鮮を刺激するとみていたほどだ。
韓国は、軍備もそろっていない状況下で『北進論』を唱えるなど北朝鮮を刺激していた。これも超楽観論であった。
以上の関係国による判断をみると、韓国が軍事的『空白地域』になったことが悲劇を生む最大要因であったことだ。共産主義国は、この『空白』に吸い寄せられるように軍事進出するのがパターンである。その後の中国が行った南シナ海での占拠も、全てこのパターンに従っている。尖閣諸島も『空白』になれば、簡単に占領するであろう。『空白』を作ることが侵略を招く原因である。」

「軍事的空白地域を作ることが、侵略戦争を呼ぶことになる」ということだが、朝鮮半島を軍事的空白地域にしたのはアメリカだ。太平洋戦争で日本の軍事力を完全壊滅させてしまったからだ。朝鮮戦争とベトナム戦争はその失敗の清算行為(ツケ)だったのだ。

また金日成は、「速戦即決で戦争を終わらせられる」と読んでいたようだ。ウクライナ戦争前夜のプーチンと同じ間違いを犯していたようだ。もう一つついでに書けば、F.D.ルーズベルト米国大統領やW.チャーチル英国首相も1940年頃は、「日本なんか開戦すれば三ヶ月で降伏させられる」とイキッていたようだ。読み違いを犯すバカな指導者(leader)が、敗戦あるいは大損害を招く。