壊すモノと残すもモノ | かしこい家づくりを勉強するブログ

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本日より新たなプロジェクトのF様邸にて解体工事がスタートしました。

一般的に解体というと建物や外構など全てを壊して更地にするのですが、F様邸は現地での建て替えになりますので、いくつか残すものがあります。

1枚目の画像は庭の石です。
先代のお父様から庭造りもしてきたお家なので、庭にはいくつもの趣のある大小の石が配置されていたのですが、そのうちのいくつかを建て替え後のお庭でも使用する予定です。


もう1つ残すものは和室に使われている
欄間と床柱です。最近ではこういった本格的な和室を作るお家もかなり減ってきていますが、
F様邸では本格的な和室を設ける事が決まっていますので、画像の欄間と床柱を再び使用します。
この様な今あるものを再び使えるように取って置いておく事を「生け捕り」と言います。

床柱は周囲を取り壊して傷をつけない様に生け捕りをした後に、きっちりと「洗い」を行います。


コスト面だけを考えると生け捕りと洗いで費用がかかってしまうのですが、全ても新しくするのでは無く残していきたい施主様の思いの詰まったモノを引き継いでいくこともあります。