俺たちの朝(オッス・チュー・カーコ)
   
昭和52年(1977年)1月、東京本社へ2度目の転勤。 1度目は独身時で杉並区阿佐ヶ谷の寮、・・・(当時のブログは「旅人よ」)・・・今度は結婚後でしたので、同じ阿佐ヶ谷の社宅に入りました。 その頃の青春TVドラマでは、前年に終了した 中村雅俊 主演の「俺たちの旅」が大人気でした。 ドラマの舞台が中央線の吉祥寺で・・・ 阿佐ヶ谷から数駅先でしから、日曜日毎に奥さんと井の頭公園などを散策してました。 「俺たちの旅」の大人気を引き継いだ青春ドラマが、鎌倉を舞台とした「俺たちの朝」だったのです。うっちゃん的には、「俺たちの朝」の方が好きでした。理由はブログの最後に書いています。 
 
                        俺たちの朝   
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結婚したばかりですが、20歳代後半で青春を謳歌している年代でした。 ストーリーの展開・・・そして、人生と愛の楽しさ、難しさ、虚しさ等・・・その紆余曲折をテーマに考えさせてくれた点では満足度の高いドラマだったと思います。
 
主な登場人物は、オッスチューカーコ3人の主人公にヌケツナギ2人が加わります
                               オッス=勝野 
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                        チュー=小倉 一郎
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                           カーコ=長谷 直美
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      ヌケ=秋野 太作                           ツナギ=森川 正太  
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大学を中退したオッスと友人のチューは都内の下宿家を追い出されます。 二人はリヤカーに家財道具を乗せ、オッスの先輩のヌケを頼って鎌倉まで来ます。 大家さんの紹介で知り合った女子大生・カーコとの3人で、一つ屋根の下での共同生活が始まります。今で言うシェアーハウスですね。
 
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NHKの「朝ドラ」を見ていて分かるのですが、ストーリーの中には必ず「苦難」があります。青春ドラマであれば、「」と「現実」のギャップとして盛り込まれます。 
 
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そんなギャップの中で、もがきながらも ひたむきに生きる若者が描かれていました。 結婚前までのうっちゃんを投影してたような・・・ヘッ、ヘッ、・・・うっちゃんも、青春や愛に もがいていた時期があったのです。
 
主題曲がいいですね。 谷川俊太郎の歌詞が好きです。
              俺たちの朝    YOU-TUBE (チューちゃんねる さん)

 

      作詞:谷川俊太郎   作曲:小室等   唄:松崎しげる 

 ほとばしる水の冷たさに   今日がかくれている
見えない太陽に 向って鳥たちは歌い   おどろいたように 地平へとはばたく
答を知らぬきみに できるのは    ただ 明けてゆく青空に 問いかけること 


 聞きなれた街のざわめきに    夢がかくれている
忘れたふるさとを 求めて陸橋を渡り    雑踏の中に まぼろしをみつめる
答を知らぬきみに できるのは    ただ 明けてゆく青空に 問いかけること 


 呼びかける声の優しさに    愛がかくれている
小さなほほえみに うずまいて友だちと出会い    悲しみの夜を 明日へとめざめる
答を知らぬきみに できるのは    ただ 明けてゆく青空に 問いかけること

答を知らぬきみに できるのは    ただ 明けてゆく青空に 問いかけること 
 
 
TVドラマの中では、1番の歌詞がオープニングで・・・3番の歌詞がエンディングで使用されています。 谷川俊太郎は作詞家と言うより詩人です。 歌詞の中で一番好きな箇所は、3番の  呼びかける声の優しさに 愛がかくれている  です。 優しい柔らかな表現が素晴らしいと思います。 3人はいつも喧嘩(言い合い)ばかりしているのですが・・・オッスとチューがカーコに声かける場面は、カーコが気が付かないだけで・・・二人のカーコに対する思いやりの愛がかくれている・・・。
 
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作曲した小室 等はフォークグループ「六文銭」のリーダーです。 いい曲を書いてくれました。 松崎しげるは未だ無名だったと思います。この後に「愛のメモリー」がヒットしました。日焼け顔がトレードマークになってますが・・・「松崎しげる から 松崎こげる(焦げる)に改名します」とTV番組でおどけていました。
 
ドラマが進行するに従い、舞台となった鎌倉には大勢のファンが押しかけることになったのです。勿論のこと、うっちゃんも奥さんと二人で江ノ電に乗って、極楽寺長谷寺を訪れました。 ブログを書きながら・・・あまりの懐かしさに、今からでも行きたい気持ちに駆られます。
                         極楽寺駅   
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青春ドラマでしたから、毎週、楽しく見ていましたが・・・実は不思議に思っていたことがありました。 それは、3人の関係です。 男女二人の場合は同棲生活で、全然問題ないのですが・・・男二人と女一人が同じ屋根の下で共同生活を営む・・・三角関係の恋愛感情とか男女の問題とか、男同士の友情とかは大丈夫なのか? 
 
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放送された1年、オッスとカーコ、又はチューとカーコがくっつきそうになったりした場面も何度かあったのですが・・・何となく男女の友情とか思いやりで終わっています。 うっちゃんは「男女の間に友情はない」と言う主義でしたから、この辺が不思議に思っていたのです。でも今は分かりました・・・それは、三人の仲を不思議に思っていたのでは無く、羨ましく思っていたのだと・・・。
 
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三人の個性が違うので、それが微妙なバランスを保っていたのでしょう。 何でも突っ走る元気の塊りのようなオッスが大きな声でどなる・・・爽やかでしっかり者で気が強いカーコが怒る・・・その二人の間を、真面目で心の優しいチューがオロオロとうろたえる・・・そして、仲直りして、笑って・・・そこに、ヌケツナギが加わって皆でじゃれ合う。 いいなあ~青春! 。
 
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この若者達の爽やかな雰囲気が、鎌倉の海岸にぴったりとフィットしてしまいました。 そして、サザンの活躍が加わり、鎌倉から江ノ島まで江ノ電沿線は若者の聖地となって行くのです。
 
 
 
エンディングでは主題歌の3番が流れます。 同時に、その回のテーマとなる詩(メッセージ)が画面に現れます。 このメッセージは結構ガツーンときましたね。
 
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正直に申し上げることがあります。 「俺たちの朝」はドラマの一つとして、毎週、奥さんと楽しみに見ていましたが・・・男のうっちゃんとしては、別の楽しみも持っていたのです。 それは、長谷直美です。 初回見た時に「何と可愛い娘なんだろう」とメロメロになったんです。 長谷直美と言うよりは、長谷直美が演じるカーコ好きだったのでしょう。 
 怒った時のカーコも・・・。
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そんなことを奥さんには言えませんから、二人で青春ドラマを楽しみながらも・・・うっちゃんはブラウン管を通して、毎週、長谷直美(カーコ)と一方通行で片思いのデートを重ねていたのです。 懐かしい思い出です。 可愛らしさを別にすれば、気の強いところだけは奥さんも同じです。
 
携帯もTVゲームも無かった時代でしたが、何か生き生きとしてました。 
素敵なドラマと主題歌をありがとう。
 
*「俺たちの朝」の画像は「日本テレビ」、「土曜野午後太さんの時穴散歩」、「伊織さんのPower of Dreams」、「上段タロー」、「昭和パラダイス」さんのホームページ・ブログからお借りしました。
 
■ 2020年10月 追記: 森川正太さんのご冥福をお祈りします。
 
 
うっちゃんの思い出の一曲
 
■ 俺たちの朝 DVD-BOX
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 飲酒運転はいかんよ!