「視点を変える」シリーズです。
バブルの頃、企業は高層ビルに入り、「上へ上へ」のスタイルを加速し、
こぞってオフィスを豪華にしていきました。
会議室ごとに個性的な名前がついたり、
共有コミュニケーションスペースが設置されたり、
社内バーやビリヤード、ダーツまで置いている会社が登場しました。
アメリカのグーグルなんてバレーボールのコートまでありますからね(笑)。
いわばオフィスの「街化」です。
社内コミュニケーションの活性化という意味で、
あればあったでメリットはあるし、企業風土を表わすものでもありますが、
経営的に言うと結構なコストです。会議室でさえ24時間使うことは無いのに、
福利厚生的な施設となると稼働率の低さは相当なものです。
そして何より街に出る機会が減ります。
最近、「15分あれば喫茶店に入りなさい」という書籍が売れており、
私も実践していますが、
- 15分あれば喫茶店に入りなさい。/齋藤 孝
- ¥1,365
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オフィス周辺の街をもっと有効に使った方が良いと思うのです。
例えば、4坪の会議室をオフィスに作ると、坪1万円として
月4万円の家賃増です。
年間48万円+光熱費。ここにお茶代も加算されます。
仮に毎日近くの喫茶店での打ち合わせに替えると、
500円×3人×200日/年=30万円。
冷暖房は効いているし、雑誌から新聞、マンガまで揃えてあります。
もちろんお茶は各種選べます。会社のコーヒーマシンより
美味しいでしょう(笑)。
聞きたければ、マスターの薀蓄も聞けるし、人生相談にも乗ってくれる!
オフィスはすべての機能を社内に揃えるのではなく、
ほんの少し効率は落ちますが、周辺の町との共生を図りながら、
街を使う代わりに、街に応援してもらう
(その企業の製品を買ってもらうとか、
株主になって支えてもらうとか)という関係値を再構築できないでしょうか。
まずは、社内に会議室を持つのを止めて、喫茶店を会議室にしませんか?
今までと違ったアイデアが出てきますよ、きっと。