「平ちゃん、あんたのところの、トマト・きゅうり・茄子・ピーマンと、まだどんどん実をつけとるにか。しゃ(それは)プロ顔負けじゃがぁ」と。
 ご近所さんは、ボクの菜園をみて一様に誉めるのである。そう言えば、ご近所さんの畑の夏野菜は、枯れて朽ちてしまっている。ボクのは、すこぶる元気が好い。その勝因を春先に作った酵素肥料や海水を希釈してやったミネラルにあるのではと思う。ときどき液肥を追肥としてやれば、まだまだ持ちそうである。ただ、北陸の冬は、秋が深まるとすぐにやってくる。


kashi-heigoの随筆風ブログ-夏野菜健在


 今年の夏は、どうなるかと思うくらい暑かった。さすがに、9月に入ると曇天の日もあって、なんとか凌げる気温となってきた。8月の酷暑では菜園作業もままならない。去年は、ゆっくりし過ぎて、いくらか失敗もあった。たとえば、蕪の種を蒔くのが遅かったせいか、雪が降ってもまだ大きくはならなかった。また秋ジャガイモなど、ちっとも収穫できなかった。昔から、「春は遅く植え、秋は早く植えよ」という。春は日がだんだんと長くなり温度も上がっていくので、あわてて植えなくてもいいが、逆に秋は日が少しずつ短くなり、温度も下がっていくので、種まき時期を失わないようにせよということらしい。


 そんなことで、今年は去年の失敗を繰り返したくないと気が急くのである。ただ、キュウリ・トマト・茄子・オクラなどまだ十分な収穫がある。西瓜はすぐにも、ツルを片付けて、大根の種蒔きの準備にとりかかろうと思う。ほとんどの野菜は、連作を嫌うので、作物なども畝の割り当てと順番に気を使う。西瓜・茄子・エンドウなど、数年も間隔を空けなければならないと書いてある。その点、南瓜・さつま芋・人参・大根など平気である。

kashi-heigoの随筆風ブログ-坊ちゃん南瓜


 この間も書いたが、今年のかぼちゃは豊作だった、天気に恵まれたのか味がいい。さつま芋と区別がつかないくらいホクホク感があって実に旨い。最近のは、大きすぎず、甘いのである。今年初めて、坊ちゃんかぼちゃを植えてみた。一つが手のひらサイズのミニかぼちゃである。重さも500gほどしかない。たんぱく質、ベータカロチン、糖質が、普通のかぼちゃに比べて数倍も含まれているという。


 さつま芋と言えば、久しぶりの曇天下で、試し掘りをしてみた。昔から、さつま芋に水やりは控えろと言うが、夏の炎天が効いたのかもしれない。あるいは、ビニール・マルチが、余分の水の侵入を防いだのかもしれない。身のしまった、赤くて固いさつま芋が、育っていた。300g以上もある、ずんぐりしたのが顔を見せた。さっそく、洗って、濡れたキッチン・ペーパーに、包みラップして、レンジでチンしたが、栗のように美味しかった。

kashi-heigoの随筆風ブログ-紅あずま


 ずっと昔、親がさつま芋を作っていたが、ずいぶんと当たり外れがあった。学校から帰ると、秋の収穫の頃なら、もみ殻を焼いて、その中に、また冬は、囲炉裏の中にさつま芋が入っていた。焼きすぎるくらいだと、水気が飛んで美味しかったが、鍋で蒸かした芋は、あまり旨くはなかった。水分を飛ばさないといけないのだ。


 最近のは、自然のお菓子そのもの。この冬の栗きんとんは、自前の材料でできるかもしれない。家内の家の庭から、栗は調達しよう。ついでに、言ってやろうと思う、
「ヘチマの化粧水もいいがなぁ、キミも、俺が作っている酵素エキスを飲んで、有機野菜、青魚を食すれば、まだまだ老けこむには早い。しかし、芋と南瓜の食べ過ぎには気をつけろ。音と匂いが出るからな」と。いや、そんなと言うと、また暫く口を利いてもらえなくなるかも。「モノ言えば、唇寒し秋の風」である。