kashi-heigoの随筆風ブログ-ラッパのクマ


 E子の目に飛び込んできたのは、クマの哀れな姿。いつもの勇ましいクマが、首輪ならぬ日傘のようなラッパを首につけられている。


「あっりゃ、これ、クマどうしたがぁ。平ちゃん、あんた動物虐待は、駄目や。」
 実は、一週間前に、なんだか家のクマの皮膚が、何かにかぶれて、ただれてきている。少し広い範囲である。どこかで除草剤のかかった葉っぱを舐めたか、農薬が皮膚に触れたのである。しばらく様子を見ることにしたが、クマの奴がただれた傷口を舐めるものだから、ひどく赤くはれ上がった。これからの季節、ハエがたかって卵を産みつけられたら、ウジがわく。そんなわけで、家内がペットクリニックに連れて行った。全治10日間で、外出禁止である。傷口を舐めないように、首にラッパをつけられて帰ってきた。それがこの姿である。


 先日も『これは、ヤバイよ!』http://goo.gl/7hdWd  で取り上げたが、農作物を作る上で、農薬や化学肥料は不可欠になっている。殊に、夏の草が繁茂する季節、どうしても安易に除草剤に頼ってしまうからである。ボクの趣味の菜園などは、小さいながらも草とりにずいぶんと骨が折れる。野菜を植えると分かるのだが、たんそ病・うどんこ病・アブラムシ・アオムシ・ナメクジなど実に病虫害も多い。農業一年生のボクは、まだ素人同然なのだが、化学の力に頼らず、土壌を微生物の力を借りて活性化さようと、有機肥料を施して、病気にかからない丈夫な野菜を育てようと考えている。猫でこうだから、薬品や化学肥料が人間の身体に入ったら大変なことになる。


kashi-heigoの随筆風ブログ-我が菜園


 菜園で手をこまぬいて、菜園畑を見ていた。ほん少し元気のない野菜がある。これからの季節、葉に粉をふいたように白くなったり、細かい無数の穴が開いたりするのだ。同級生のE子婆さんが言う、
「平ちゃん、農薬を使うのが厭なら、木炭を焼いてきる木酢液を水で薄めて、野菜にかけっしゃい。匂いを敬遠して虫など逃げて行くわ。猫もウンチしに近寄らんよ」と。
 E子師匠の農業理論を聞いてみよう、
「あんたねーん。野菜も丈夫な茎や枝なら、病気になど罹らんがぁ。しゃ野菜が弱いからやっちゃ。丈夫な野菜っちゃ、土壌がよけりゃいいがやッそう。」
ボクは聞いた、
「ところで、どうすりゃ、良い土壌ができると、わ(汝)考えておるがぁ」と。
すると、E子曰く、
「私ね、ちょっと平ちゃんのこと尊敬しておるがぁ。この間の農協主催の農業大学で勉強してきたよ、この間から、平ちゃん大きなタンクで何しているか分かったわ。液体肥料を作っておったがやね。」だと。


 まさしくそうである、ボクの作っているのは、バクテリアの活発な、一種の土壌改良剤である。これを、土壌に施すなり、野菜に散布して丈夫にしてやろうと言う試みである。草など畝をマルチングしているから、除草は問題ない。あとは、病気にならない丈夫な作物作りである。


kashi-heigoの随筆風ブログ-樽

 先だっても、このブログに書いたように、除草剤をかけると青々とた草が数日して茶色になって枯れる。ゴミ焼却場のダイオキシン以上に毒性がある。これが、食品から体内に入り、ガンなどの原因になる。放射能が世界的な問題になっているが、除草剤も同じである。その毒性は致死毒性で青酸カリの1000倍とも言われている。何よりも怖いのは、ホームセンターで、こうした農薬が、山積みになって売られていることである。
 クマも間もなく快癒して外出禁止令が解けるはずである。ボクはなんとかいい結果を出したいと思っている。