田舎に引っ越しをして、困ったことの一つに、庭の草取りがある。都会と違って、土地が広い分、よけいな作業がある。庭だけでない。家というのは、庭のほかに、納屋、道路、池、生垣、土手などに囲まれている。たかだか、4,50坪の庭地であるが、手こずることこの上もない。先日もブログ<静寂を求めて・・>で書いたが、土地の人は、庭を綺麗にしている。コベコベにつまり光り輝くように、草がないようにしておくのだ。

農家でも、比較的仕事の手の空いた今、道路沿いの土手の草を、草刈り機で地肌が見えるほどに丹念にとっている。雑草が生え放題というのは、そこの奥さんがだらしがないという評価につながる。土手の草でそうだから、いわんや庭の草取はおやである。草取りなどいい加減でいいと僕がいうのだが、妻は気になるようだ。

庭ひかる 禿頭より コベコベに


ただ広くて平らなら苦労もないが、でこぼこで、庭木があり、垣根があるとなると草取も骨のおれる仕事である。近所の農家の小母さんなど、除草剤を撒いておけば、楽でいいという。妻は、連休やお盆にやってくる孫のためにも、水に流れ川や海を汚染すると言って、薬剤は使いたくないと譲らない。

僕たちは、都会に住んでいたときは、ここの庭の除草や庭木の剪定をシルバーさんに頼んでいたが、ここに移り住んでは、そうもいくまい。草刈り機を用意した。これは楽だが、根こそぎというわけにはいかない。それに刈ったあとから、すぐに草が生えてくる。これだと、年に4回の作業が必要だ。庭だけならまだしも、この上に畑と土手の草取りが加わる。畑は、秋から春にかけ防草シートをかけるか、黒の遮光シートで覆えば、なんとか済むと思う。

騒音に 虫もビックリ 草刈り機


妻の求めに応じて、僕も鎌と軍手をして、草取りをしたが、これが意外と大変である。一に作業姿勢。お腹の出ている僕には、中腰姿勢は、長くは堪えられない。せいぜい30分である。二に夏の屋外の暑さは尋常でないことだ。妻なども、日焼けが怖いと中近東の、頭髪や身体を覆い隠すへジャブのようないでたちである。暑いうえにこの格好である。三は何と言っても、大敵の蚊である。朝夕の涼しいうちにとやろうとすると、蚊の餌食は、薄着の人間である。

家主こそ ヘジャブかたる 要らん人(イラン人)


究極の方法は、草焼きバーナの使用であろう。この草焼きバーナ、あまり、馴染みがないが草の焼却だけでなく、春は、害虫などの発生も防止することができる。草が芽を出す前に使えば、草が生えてくることを抑え、同時に土壌処理もすることができる。すなわち、酸性の土壌をアルカリ性にし、有機肥料を入れたのと同じ効果が得られるというものだ。どれを買うかで、はたと困った。発熱量の小さいお手軽なのは、草を燃やすのに時間がかかるから、自分でむしった方が早い。プロパンガスの高出力タイプはコンクリートブロックにダメージを与えるくらいだから、危険だという。やはり、中ぐらいを注文しよう。かくして、今か今かと宅配便を待つ今日この頃である。

今に見ろ 草焼きバーナ その効果

                        2011.7.26