Sunny 第1集 (IKKI COMIX)/小学館

¥950
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松本大洋がついに新たな傑作を描いた!
「ピンポン」に衝撃を受けて以来、私は大洋ファンである。
「鉄コン筋クリート」「花男」「GOGOモンスター」あたり
をがっつり読み込み、どっぷりはまっていた。

しかしそれ以後はあまりはまりきれなかった。
「ナンバー吾」と「竹光侍」は、どちらもおもしろく、
絵はうまいし、間や空気感は絶妙なのだが、
想像の範囲内というかんじだった。

だから今作の「Sunny」もあまり期待していなかった。
しかし読んでビックリ、大傑作だった。
児童養護施設で暮らす子供達とまわりの大人をあつかった内容なのだが、
まず子供達が最高だ。
親と離れて暮らす養護施設の話なので、悲しく、切なくはあるのだが、
子供達は元気でバカでめげない。
あとまわりの大人達も最高に気持ちよい。
悪い人間がいない。暖かいのだ。
そしてその感情にマッチした間や空気感が絶妙すぎる。
感情をそのまま加速させるのではなく、ふんわり
と包み込むような空気感にのせる。

本当に最高





ペット 2 (ビッグコミックス)/小学館

¥530
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ひさしぶりに三宅乱丈の「ペット」を読んだ。
けっこう前に完結した漫画。

連載当時、おもしろいSF漫画ということで、多少話題になっていた。
連載誌をチェックしてみたが、内容がさっぱり分からず興味が
わかなかった。
しかしその後、なんとなく読んだ三宅乱丈連載デビュー作の
坊さん学園ギャグ漫画「ぶっせん」で爆笑し、
この漫画家おもしろい!
ということになり
連載終了後、買って読んでみたら抜群におもしろかった。

ストーリーは心理超能力バトルで、
相手の心のなかのトラウマ=タニと最上級の思い出=ヤマを駆使して
相手をコントロールするというようなかんじ。
裏組織や潰し屋、潰し屋の師弟関係など興味深い設定で奥行き
のある世界観を構築している。
だまし合いの要素もあり、読んでいるとのめり込んでく。
しかし難点もある。なんかホモっぽい。
あと闇が深い。すごい暗い運命のキャラクターがでてきたりする。
と思ったら作者は女性だった。なんとなく納得した。
結局「ペット」は打ち切りだったらしく、強引に終了していた。


最近は「イムリ」という漫画を連載している。
この漫画はSFファンタジーで非常におもしろい。
しかし、また暗い運命の物語だ。




ピンポン (1) (Big spirits comics special)/小学館

¥918
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卓球漫画「ピンポン」と出会ったのは今から約10年前。
「今この漫画が熱い」という情報とともに友人が貸してくれた。
1巻あたりを読んだ感想は、写真をトレースしたみたいな微妙な絵だな、とか思った。
でもコマ割や流れが映画っぽかったので、映画好きなんだろうなとか思っていた。
しかし2巻、3巻あたりから魚眼レンズ風の絵がやたらかっこ良く、
卓球の試合の展開がものすごくスピーディーでオシャレなので、どっぷり
惚れ込んでしまった。あと服のシワがうまかった記憶がある。
こうなると今まで読んできた漫画っぽい記号的絵柄はダサく思えて
松本大洋こそが最先端でかっこいい!ってことになった。
ストーリーもおもしろいけど、
ストーリーよりも絵柄と空気感とかにカルチャーショックをうけた。
今読むとストーリーも最高におもしろい。
ペコが格上の相手と試合をするときに、相手に吞まれない
ために気を張るあたりとか、スポーツに限らず
大事だよなとか思う。

その後 映画になって世間的に松本大洋ブームがきたりした。
サブカルおしゃれっこ漫画の代名詞みたいになっていた。

ちなみに映画「ピンポン」も見に行ったがギャグみたいだった。
原色ぽい色も嫌いだし、CGも微妙だった。
でもヒットしたらしい。
漫画を知らずに見た人は普通におもしろいといっていた。
先に漫画を読んでから映画を見るのはよほどじゃないと
満足できんのだろうが、この映画監督の映画はその後も
ちょっと見る気がしないようなものを撮っていたので
何ともいえん。
お茶の間 (1) (ミスターマガジンKC (07))/講談社

¥509
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望月峯太郎の傑作漫画「お茶の間」を読む。

高校青春漫画「バタアシ金魚」の続編。

ストーリーは、元水泳高校生カヲル(男)の
就職、結婚、退職、スイマーになる、
というような社会人青春漫画。

とりあえず花井カヲルという主人公がかなり好きだ。
我が道を行き、リアクションのでかいバカっぷりが
かっこよすぎる。しかし今作の最初のほうは
律儀に就職してあまり破天荒ではない。
前作の「バタアシ金魚」のころのほうが
単純にバカだった気がする。
しかし若干普通になったのに
暴走する後半は、
ただのバカではなく
いろいろ分かったうえでの暴走
なのでさらに心地よい。

未完だけど別に問題なし。

望月峯太郎は天才だなー
「ドラゴンヘッド」や「座敷女」もおもしろいけど
カラッとしたバカキャラの漫画が最高。

ちなみに一番最初に読んだのが「ドラゴンヘッド」
だった。そのときは
この作者は絵が下手に違いないと
思っていた。
動きが固いような気がしたし、
ハイテクスニーカーをやたら細かく描いていたのが
微妙だった。模写を細かく描くのは
下手だからだ、とか思っていた。
あとハイテクスニーカーが嫌いだった。
その後「バタアシ金魚」を読んでみたら、
絶妙な脱力線の絵でビックリした。
この人はうまかったのかと思った。
今はなんかきれいな線を描くなーとか思う。

あと「ドラゴンヘッド」は面白いが、あんま好きじゃないなー
とか思っていた。しかし望月峯太郎原作の映画「桃尻女と鮫肌男」
と漫画を見て 
おも、おも、おもしろい!かっこいい!ということになった。









いじめてくん (ちくま文庫)/筑摩書房

¥609
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吉田戦車作「いじめてくん」を読んだ。

吉田戦車の作品は、昔、スピリッツを買っていた頃に
「殴るな」という4コマ漫画を読んでいた。
よくわからんけどなんか
笑える漫画。目がキラキラしたおっさんなど
絶妙なツボをついてくる絵が笑えるのか
シュールなストーリーが笑えるのか謎だった、
。しかし理由が分からないのに笑えるということは、
吉田戦車が天才という以外にありえんと思っていた。

で、たまたま、ちくま文庫に吉田戦車の作品
「いじめてくん」があったので買ってみた。
ちくま文庫のなかでわざわざ漫画をだすのだから
面白いに違いないという判断だ。
あと吉田戦車は初期が
おもろいという噂を信じた。

おもしろかった。
わたしのチョイスに間違いはなかった。

いじめられると爆発するという兵器、いじめてくんのショート
ギャグ漫画。いじめたくてしょうがなくなる風貌の
いじめてくんの悲しいような
悲しくないような物語。

一番笑えたのが、朝飯にパンを食べたら
お米の騎士から嫌がらせをうけるというストーリー。
いじめられると爆発するという設定はまったく関係ないが
意味が分からなすぎておもしろかった。