みなさんは自分の中に海を感じることはありますか。
今回訪れたのは福岡出身のアーティスト
yukkaさんの個展
「yukka 作品展4 ~其処から見えるもの」
です。
場所は、コミュニティカフェ「いな屋」さん
(福岡県福津市勝浦3294)
古民家、というのでしょうか。
落ち着いた門構えのお店ですよ。
yukkaさんもこちらで展示をなさるのを楽しみになさっていたということですが、それもよくわかります。
木の香りに包まれた落ち着きのある空間です。
yukkaさんはレジンやアクリル絵の具で表現をされるアーティストです。
インスタグラムで作品を拝見してはいたのですが…
実物の美しさに目をうばわれました。
まるで自分が鳥になって、遠い空の上から波を追いかけているような開放感があります。
レジンアートというものを観るのははじめてだったのですが、つるんとした光がキャンバスを包んでいて、小さな作品はまるでお弁当箱に海を閉じ込めたようです。
(ヘンな表現ですけれど。)
(個人的に一番お気に入りは、こちらの真っ白な海です。)
階段をのぼり、屋根裏の隠し部屋のような空間にたどりつくと小さなアクリル画のお月様がひっそりと輝いていました。
そして月の光は海面を撫で、ホロホロと私の足元までこぼれだしてきます。
とてもすてきな演出だと思いました。
yukkaさんの月の光に対する愛しさや憧れのようなものが感じられます。
とすると、階下(1階)にあったアクリル画はお日様の光でしょうか。
いつも私たちを照らしてくれる太陽は、日中その存在を常に感じることができます。
月の光は、私の住んでいる地域では満月であってもビルにかくれていて、ひらけた場所まで探しに行かないと見えない…
そんなことを連想してしまいました。
yukkaのひとりごと
というメモのようなものがあり、めくってみるとそこには今回の個展に向けてのyukkaさんの思いが綴られていました。
訪れた方だけのお楽しみ(?)と思いますので、ここで詳しく紹介するのは控えますが…
わたしたちの中には海があるのかもしれない。
そしてその水面が映し出す太陽や月の光のように輝くなにかを探す旅をしている。
私の勝手な要約になりますが、とても興味深いと思いました。
「何のためにいきるのか」
そんなことを問われた時に、私は
「生まれてきたからだ」
としか答えようがありませんでした。
けれど
「自分だけが持つ輝きがあると信じ、自分という海の中を泳ぎつづけるのが人生だ」
そう考えてみたときに不必要な存在などないことに気づき、自分も自分以外の存在も大切にしたいという思いにかられます。
yukkaさんの描く海やそれらが抱く光の作品は、yukkaさんご自身が自分に問いかけ見つけ出した答えの断片なのかもしれません。
私は私自身の答えをみつけるべく、制作という旅をつづけようと思ったのでした。
「yukka 作品展4 ~其処から見えるもの」
は2024年6月29日まで開催です。
(展示入場の際は、カフェメニューをひとつオーダー)
ぜひご覧になられてください。
今日も最後まで読んで下さってありがとうございます。
ナース刺繍は現役看護師の私が人体、医療をモチーフに
「内に還(かえ)る」
をテーマに刺繍作品を作っています。
yukkaさんに負けじと(笑)鋭意制作中です。
ホームページやインスタグラムのアカウントもございますのでぜひご覧下さい。
(いずれも「ナース刺繍」でご検索下さい。)
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