この記事は村上春樹最新刊「一人称単数」の
絶望的つまらなさを
村上春樹的に解説する
何の生産性もない記事であることを
はじめに断っておく。
***
悪い予感というものはたいがいあたるものだ。
にもかかわらず人は(厳密にいうと「僕は」
ということになるはずだが)
「今度こそ大丈夫なのではないか」
というありもしない期待にすがりつき
そして裏切られるのだ。

村上春樹。
言わずと知れた日本人作家の「巨匠」。
ちなみにはじめに自分の立場というものを
明確にしておくと
(多くの人はここをすっとばしてしまうから
いらぬ争いごとが起きるのだ)
私はハルキストではない。

ただハルキストではないけれど
この時代に生まれたものとして
村上春樹の作品はたいがい読んでいる。

もうとっくに村上春樹という作家は
やや乱暴な言い方をすれば
消費期限がきれた作家だ。
(こんなことを書くと昨今の風潮だと
誹謗中傷だとハルキストに騒がれないか
非常に心配なのだが、読者に誤解を与えないために
正確な記述を心がけるとするなら
どうしても「消費期限」という言葉を
使わざるをえない)

もうとっくの昔に
「ダメだ。村上春樹は終わった」
「もう最新作が出ても読むまい」
と多くの人が悟っているはずだと
少なくとも私は思っていて
(みなさんが思うかどうかは別問題だ)
私もどの作品だったか忘れたけれど
村上春樹の最新作はもう読むまいと
何十年も前に(少なくとも10年以上)
決めていたはずだった。

しかし多くのホモ・サピエンスが
そうであるかのように
(村上春樹的文章にするとこんな風に
人間といえばいいものをわざわざ
まどろっこしい単語を使って
高尚そうな文章に変えるのが
彼の得意技なのだ)
一度決めたことを守れない。

もう村上春樹はとっくに終わった作家だ。
とある作品で気づいたにもかかわらず
圧倒的ネームバリューを誇る
村上春樹が「何年かぶりに」
本を出そうものなら
「もしかしてもしかすると
今度こそ、今回こそは
おもしろいのではないか」と
間違った判断をしてしまうのである。

私はもう村上春樹の新作を
買うまいと決めたにもかかわらず
あろうことかフェイスブックの
アルゴリズムの罠にはまり
普段まったくタイムラインに出てこない
ハルキストの友人がご丁寧に
村上春樹の新作が出たことを
投稿していたのだ。

な、なに!
むむらかみはるきが最新作を出したのか!

しかし私はもう何度となく
村上春樹には裏切られている。
(村上春樹にすれば私の存在など
知らずいい迷惑だと思うのだが)
だからハルキストの友人が
期待に満ちて村上春樹最新刊の
案内をしていようとも
すぐにポチすることはしなかった。

ただ。
ただ。
やはり気になるので
レビューを見ようと思ったのだ。
もし万が一(万が一というのは
本当に万が一なのだが)
おもしろかったら読み逃すわけにはいかない。

そこでレビューをみると
高評価が7割も占めていたのだ。

しかしそんなことにはもうだまされない。
今まで村上春樹作品のレビューに
何度だまされたことか。

なぜなら村上春樹作品とは
いかに絶望的なつまらなさでも
いかにテーマがない文章でも
いかに中二病的作文にしかすぎなくても
そこから勝手に深いテーマを読み解き
絶賛書評を書けるものが尊敬されるという
いわば大喜利大会みたいなものが
毎回開催されているのだ。

いやハルキストたちは本気で
この絶望的つまらない作品を
おもしろいと思っているのかもしれない。

しかし村上春樹作品をつまらない
などと率直に書いてしまうのは
乱暴な言い方をすれば
醜いものを醜いといってしまうようなものだ。
(醜いという言葉をあえてここで
使っているのは「一人称単数」で
醜いと村上春樹が表現していることに
敬意を評して使っているものであるので
誤解されないようにお願いしたい)

それではダメなのだ。
たとえそれが「醜い」ものであろうと
醜いなどと表現してはいけないように
そんなことはあたりまえなのだから
言及してはならないように
村上春樹作品がつまらないと
言ってしまうのは
村上春樹感想ゲームに参加する資格が
ないということだ。

つまらないものをつまらないといわず
どう表現するのか?
それが村上春樹作品を読む
醍醐味といっていい。

だから私も今回の最新刊「一人称単数」を
ハルキストを見習い
いかに深いテーマがちりばめられた
素晴らしい作品であるかを解説する
文章を書こうと思うのだが
読めば読むほど絶望感しかなかったのだ。

絶望的つまらなさ。
もはやこれだけつまらない文章を
書くほうが難しいのではないかと
思えるほどのつまらなさ。

逆に今や多くの人は
一般人であっても多少気の利いた
おもしろい投稿や記事は書けるのであって
いかに退屈でつまらない文章を書けるかが
本当の文章力なのではないかと思わせるほど
村上春樹の「一人称単数」はつまらないのだ。

それはある意味では使い古された
言い方ではあるけれど
羨望の眼差しだ。

これほどつまらない文章を
名声のある作家が
堂々と1500円もの値段で
売っているすさまじさと潔さ。
これを羨望といわずして何と言おうか。

しかも今回の作品は短編集なのだが
1話目から何の進歩もない
中二病全開の村上春樹ワールドが
解き放たれるのだ。

今にしたら性差別や女性蔑視とも
言われかねないのではないかと思えるほど
もてない男が何の理由もなく
女性とやれてしまう話。

これが1話目だ。
やれやれである。
というかすさまじすぎる。
まだ村上春樹はこんな話を
書き続けているのか。

あまりさえない男が
簡単に女性とやれてしまう話を
何度読まされたことだろう?
この本を中二が読んだら
(読まないとは思うけど)
間違いなく勘違いしてしまうだろう。

もてない男だろうと
恋愛感情がなかろうと
偶然出会った女性と簡単に
やれてしまうという誤解。

あーもうのっけから
完全に村上春樹にノックアウトである。
村上春樹を20代前半に読んだ時に
この手の話はある種のワクワク感が
あったかもしれないけれど
あれから私は20歳以上、年をとり
中二病的村上春樹的簡単にやれる話を
読むともう絶望感しか生まれてこないのだ。

こんな話を読まされるために
私は1500円もお金を出したのか。
しかもこのコロナ騒動の中で。
こんなお金の使い方をしている自分に
罪悪感すら襲ってくる。

しかし村上春樹は手を緩めない。
容赦無く何十年も前の作風と同じように
もてない男、さえない男が
なぜか簡単に女性とやれる話や
世にも奇妙な物語のできそこないの
ボツ原稿のような本当につまらない話を
延々とくそまじめに、そして
それを高尚にみせるための
まどろっこしい言葉遣いや
()の多用や(この記事もそれにならっている)
哲学的な解釈っぽいものを交えながら
進んでいくのである。

途中で読むのをやめればいいものを
途中でよむのをやめるのは
村上春樹に負けた気がして
(彼は何とも思っていないであろうが)
相当すっとばしながらも
苦痛に喘ぎながらも
なんとか読み終えたのである。

それは短編集ゆえのトリックでも
あるのだが
もしかしたらこの話がつまらないだけで
次の短編はおもしろいのではないかと
思ってしまうワナにまんまとひっかかり
結局すべての短編がくそつまらないという
予想通りの結末を迎えたのだ。

もうこの悔しさを
何にぶつけていいかわからず
ここに書評を書き記すことにした。

それは私と同じように
「もう村上春樹の本は買わない」
と決めたにもかかわらず
「今回こそおもしろいかもしれない」
「レビューも高評価がおおいし!」
と勘違いして本を購入し
絶望的な気持ちになる人を
一人でも少なくするため。

ほんとうにほんとうにほんとうに
なーーーーーーーーーーんにも
おもしろくない。

間違ってもおもしろいかも
などと私のような判断ミスを
どうかみなさんもしないよう
お願いしたい。

村上春樹はすごい。
ほんとうにすごい作家だ。
これほど本を読んで絶望的な気持ちに
させられたのは村上春樹の作品以外
ないのだから。

本屋さんが選ぶ
くそつまらなさ大賞があったら
きっとこの本が選ばれるに違いない
などと書くとバッシングされそうなので
やめておくことにする。

 

昔読んだたら衝撃だったけど

今大人が読んだらどう思うかは難しいかも

 

 

 

これはおもしろかったけど

人によってはめちゃ読みにくいかも

 

 

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