せっかくブログを作ったので。
購入したまま聞いていないCDもあるので、手持ちの音源を聞いていき感想を書いていこうかと。
レビューや解説ではなく、あくまで記録としての感想。もしくは独り言。
25枚目はコレ
2016年6月時点でのマカパインの最新作。
ソロアルバムとしては以前に取り上げた『Evolution』からおよそ20年も経ってしまっているが、その間はソロアルバムをほとんど発売していない。2000年以降はバンドやセッション活動が中心となっているためだろう。以前に取り上げていたCABもその一つ。
参加ミュージシャンは、ドラムはブラジルを代表するメタルドラマーのアキレス・プリースター。ベースはマカパインが1/3の四曲弾いており、残りは三人のベーシストが分け合っているが、三人共にほとんど情報が見つからず。ただし、ゴリゴリとした音を聞くと、明らかにメタル系のベーシストであることが分かる。他に、ジェフ・ルーミスというギタリストが、ソロ部分のみで一曲参加。
なお、このアルバムは、DVDが付属しているバージョンも販売されている。EMGがプロモーション用に開設しているYOUTUBEチャンネルのEMGtv用に撮影したものを、DVDとしているようだ。"EPIC"と"MAIDEN'S WISH"の二曲を除いてスタジオライブが収録されている。マカパインの手元がしっかりと映っており、ギタリストが観たら楽しめるのではなかろうか。EMGtvにも何曲かアップされているが、各曲毎にEMGのロゴのオープニングあるので、DVDの方がお勧め。
しかしながら、この時に一緒に撮影したと思われるマカパインの代表曲の"TEARS OF SAHARA"もEMGtvにアップされているが、残念ながらDVDには収録されていない。
"Exhibitionist Blvd" は低音重視のヘビーなギターリフから始まる、激しいメタル風インスト。マカパインが7弦や8弦ギターを弾くようになったのがいつ頃からかは、自分は分からないが、非常に重い曲調に仕上がっている。キーボードのバッキングの比重は抑えられ、重低音のギターのバッキングがメイン。ともかくヘビーな曲調。
"The King's Rhapsody"は、前曲により輪をかけてヘビーな曲調。ミドルテンポの、ベースかと思えるような重低音ギターがバッキングで吼えている。マカパイン曲は、どういった曲であってもこれまではキャッチーで聴きやすいメロディーだったのだが、この曲では、妖しくミステリアスなメロディーとなっている。
"Man in a Metal Cage"は止まらないツーバスの上をスィープ? のメロディーが乗る、いかにもなメタル風インスト。逆に、ソロではロングトーン主体の、メロディアスなフレーズなのが対比的で面白い。
"Poison Cookies"は軽快なキーボードとギターのユニゾンリフから始まる、前三曲と比べるとフュージョンよりの楽曲。『PREMONITION』や『EVOLUTION』の頃を思い出させる。8分の6拍子の、軽快ながらも哀愁あるメロディーで、マカパインの得意とするところか。
"Epic"は打ち込み風のキーボードフレーズから、唐突に重低音のギターリフ? メロディーへと続く。その後も細かいパーツが繋ぎ合わされた、複雑に構成されたプログレ風楽曲。これまで、マカパインはこのような楽曲は書いてこなかったような、、、自分的には、展開が取り留めない印象を受け、あまり成功したとは思えなかった。
"Napoleon's Puppet"は疾走チューン。ただし、ともかくもギターの重低音が凄まじい。中間部は、難解なユニゾンが挿入されるなど、この曲もプログレ風。最後はロングトーン主体の哀愁あるメロディーに辿り着くが、唐突な印象も受ける。5分強の曲でこの展開は詰め込み過ぎではなかろうか。
"Sierra Morena"はピアノのミステリアスなフレーズを重低音ギターが引き継いで、そのままヘビーなメタル風インストが始まる。よく聞くと、所々が7拍子になっているが、それを自然に聞かせているのがマカパインの才能だろう。この曲も、ともかく重低音が耳に残る。
"Square Circles"はミステリアスなイントロから始まる、これもメタルインスト。中間の歪んだベースの重低音が気持ちよい。タイトルは「四角の円」と訳してよいのだろうか?
"Red Giant"ではギターのリフが少し音域が高くなったのか? 重低音のヘビーさは他の曲よりは薄まっている。ミステリアスなメロディーが印象的。以前はメロディーにも早弾きやスィープを混ぜていたが、このアルバムでは少なくなっており、よりメロディー重視となっている。
"Confessions of a Medieval Monument"はミドルテンポで、哀愁あるメロディーに、所々に早弾きのフレーズを挿入される、初期のマカパインの作風に近い楽曲。物語性のある、ドラマチックな雰囲気のある楽曲。ことさら難解で複雑な構成ではないが、そういったテクニックに傾倒しすぎず、聞きやすいが聞き流せない曲となっている。ソロでは早弾きとスィープが炸裂している。個人的には、マカパインの魅力が詰まった楽曲に思える。
"Concrete Gardens"も重低音のギターリフが中心の楽曲。難解で細かいフレーズと、ロングトーンのメロディーが交互に登場する。「コンクリートの庭」というタイトルは雰囲気があってすきなのだが、、、印象が掴みづらい楽曲。
"Maiden's Wish"はピアノ独奏曲。ショパン作曲、リスト編曲の「乙女の願い」。こういった曲の感想を書ける引き出しが自分の中には無いので、触れずにおく。ネット情報によると、この曲はマカパインが昔から好きだったそうなのだが、アルバム最後に収録する意図は不明。
ともかくも重低音ギターが印象に残るアルバム。もはやベースかギターか聞き分けづらいし、ベースの音に被さりベースを消している。曲調もヘビーなものばかりで、幅が狭く、一曲毎の印象が薄くなる。
セッション活動などで幅広く吸収したマカパインが、逆に一点に集中して製作したアルバムというところだろうか。
マカパインは、このアルバム発売後のツアー中に、大腸癌が見つかることとなる。手術するまでに至ったのかは分からなかったが、公式サイトによると、今は新作アルバムの製作に取り掛かったとのこと。また、ミッシェル・ポルナレフのバック・バンドにも復帰するとのことなので、順調に回復している模様。
今後も、ジャンル不問のネオクラ風早弾きギタリストとして、じっくりと活動していかれることを願っている。
