骨の起源は諸説ありますが、太古の生命には体内に蓄積される場合があり、メタンを生成する菌と似たような生体化学反応です。また生物の死骸が海水中のカルシウムと反応したのが大理石で、これらは炭酸カルシウムです。

 排泄したカルシウムを身を守るために転用したのが骨の起源かもしれませんが、人間の骨は主にリン酸カルシウムで、炭酸カルシウムを排出するような代謝ではないし、骨の生成にはビタミンDが必要なので、日光を浴びやすい陸上で発達したと考えるのが正しそうです。

 光合成生物の排出する酸素を活用する動物が出現すると、骨は筋肉を動かすのに不可欠なカルシウムの備蓄とも考えられますが、一生を海で過ごす魚には必要なさそうなので、現在の魚類の祖先は淡水で生活をしていた魚類が再び海で繁栄したのか、あるいは海水の成分が大きく変化したのかもしれず、現在の海水に含まれるのは硫酸カルシウムです。