太陽は今でも高速で自転し惑星も公転しているから、太陽系が回転運動で生まれたことは確実です。炭素や酸素のような重い元素や化合物は遠心力で外側へ流され、惑星を形成したと考えられます。

 しかし太陽系のような惑星の配置はレアであるらしく、惑星同士の複雑な力学から唯一の巨大な惑星に集約され、地球とは似ても似つかない環境になるようです。

 太陽系のような惑星の配置は、恒星の誕生の多くても10回に1度位で、あるいは100回に1度かもしれません。ファーストスターの超新星爆発の副産物で、アミノ酸やデオキシリボ核酸が自然に合成されていたとしても、生命を育む揺り籠が生まれる確率が小さいことになります。

 さらに地球の誕生過程の最終段階で大きな衝突がなければ、地表の元素の組成が偏って生命が生まれなかったかもしれないし、まともに衝突していれば小惑星帯になっていたことでしょう。そして月のような巨大衛星がなければ潮汐効果も働かず、化学変化も起き難かったかもしれません。

 要するにミクロ的には地球外生命は誕生しそうですが、マクロ的には難しそうです。なお銀河系よりはるかに巨大なブラックホールがあるM87銀河では、プルトニウムよりもっと重い放射性元素が合成されている可能性が高く、ガミラス人のような放射能がなければ生きていけない、青い肌の異星人がいるかもしれません。続きは次回。