江戸時代には優勝制度はなく、もともと相撲は優勝を争う競技ではないのに、近年は優勝争いを優先するあまり、大関同士の対戦が消滅するなど、番付制度の根幹を揺るがす事態になっています。江戸時代には何を争っていたのかというと番付で、現代人が人気店のランキングに一喜一憂するのと同じです。

 原因は相撲協会にもあり、昭和の幕尻は13枚目くらいでしたが、人気の低迷から17枚目まで増加され、幕内下位で大勝ちが生まれやすくなり、平幕優勝が増加したのです。もし幕内の定員を削減せずに優勝争いを優先するのなら、ポイントによるランキング制度に移行するのが、歴史的にも国際的にも正しい姿でしょう。

 世界ランキング1位になると東の大関になり、勝ち越してもランキングが

下がる場合も当然あり、カド番という特権も消滅させます。そして大関1年間守れたら、グランドチャンピオン(横綱)として、ランク抜けさせたらどうでしょうか。