サッカーワールドカップの開催は、ウクライナでの出来事をしばし忘れさせますが、ロシアと国境問題を抱えている点では日本も同じ立場で、ウクライナがクリミアを失うことになれば、北方領土の返還が更に難しくなるのは必定です。

 日本の2勝は逆転勝ちでしたが、戦争でも追い詰められたときに勝機があるようです。例えば古代アテネでは未曾有の大軍が迫った時、国内も国外も分裂していましたが、敵に察知されたことで裏切りの信憑性が増し、ペルシア軍は大敗します。もっともこの成功体験が災いして、シチリア遠征では大敗します。

 日露戦争で203高地の占領に手間取るのは、日本国内にも日本艦隊の挟み撃ちを望む勢力の存在を示し、ロシア皇帝が無謀な遠征を決断したのも、そのような期待からと推測できるのです。スターリンがドイツに大敗するのも、事前に日本との連携があると高を括っていた可能性があり、敵をだましたはずが敵にだまされていたのかもしれません。

 コロナ交付金のイカのモニュメントの評判も怪我の功名に過ぎず、税金の無駄遣いであることに変わりはありません。