「ねぇ、相葉ちゃん」
「ん、なに?」
「何って、それ……」
ポテサラ、ちょっと盛りすぎじゃない?
「えっ?」
風間ぽんの視線の先
つまりはオレの手許に、オレ自身視線を落とすと
「ゲッ!!」
幾つかに区切られたプラスチック容器の一角
白いポテサラが雪山のごとくこんもりと盛られていた。
「ご、ごめん!!」
慌てて盛り付け直すオレに
「いや、別にいいんだけど」
相葉ちゃん、大丈夫?
どっか調子悪い?
風間ぽんが、心配そうにオレの額に手を当てた。
「熱はないみたいだね」
「いや、だから大丈夫だって!」
つうか、ホントごめん!
「いいって、いいって」
そろそろ予約のお客さんも来る頃だし
「もう少し頑張ろ!」
「うん!」
風間ぽんの笑顔に笑顔で応え、オレは弁当作りを再開した。
調子が悪いわけじゃない。
ただ、ちょっと
そう、ちょっとだけ緊張してるっていうか
ソワソワ?
ドキドキ?
してるっていうか
診療所から弁当の注文があったっていうだけで、別にあの人に会えるわけじゃないのに
「変なの」
そうだよ、オレちょっと変だわ。
つづく