うたかた 19 | 嵐さんに寄せる想い~ここママの妄想小説

嵐さんに寄せる想い~ここママの妄想小説

嵐さんが大好き。
メンバー全員大好きですが、
特にも相葉くんに惹かれてやまない櫻葉erです。

姉さんの好きだった真っ白い百合の花を墓前に手向け、2人並んで手を合わせた。



短過ぎた姉さんの人生。



あんな男と出会わなければ  

あんな男なんか好きにならなければ 


もっと違う人生があったはずなのに


少なくとも俺なら、絶対姉さんを幸せにしたのに……




死ぬ間際、俺に雅紀を託した姉さんは笑っていた。



雅紀とこの先一緒にいられないのは寂しいけれど、決して後悔はしていない。


ただひたすら息子の幸せを、それだけを願っている。



青白く痩せた頬。



それでも姉さんは、最後まで強くて優しい「母親」の顔をしていた。




幸せの定義はひとつじゃない。



俺の思う幸せが、必ずしも姉さんの幸せとは限らないし


その反対も然り。



何をもって幸せと感じ

何をもって幸せと言うのか


それは、その人じゃなければわからないだろう。



なんて、そんなことを考えられるくらいには、俺も歳をとったってことだろうか。





ふと隣りに目をやると、俺と同じように手を合わせていた雅紀が



「…………なさい……ごめん、なさい……」



えっ?


今、なんて……



聞こえてきた声に耳を疑った。




「雅紀?」



思わず声をかけた俺。



そんな俺の声に反応するかのように、雅紀は両肩をビクリと震わせ



次の瞬間



「雅紀!!」



俺の見ている前で気を失った。







つづく