小説を連載しています。

「百輪女子高DAYS(デイズ)」シリーズです。

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(通し番号は、2章の「勧誘」から1を振っていきます)

 

 

(前作「百輪村物語」のパラレルワールドです。

 登場人物の性別が逆転し、年齢も若くなっています。

 前作を読まなくても大丈夫です。)

 

なんのこっちゃ?の方はこちらから→ 告知

             

「女子高」のまとめはこちら → 百輪女子高DAYS 目次 

「村」のまとめはこちら   → 百輪村物語 目次

 

 

 

登場人物名は、アルファベット表記です。

☆主人公は、いちおうEですが、群像劇です。
(性別が変わったので、新たに名前をふりました)
(和名と英名の、覚えやすい方で読んでください)
(生徒は下の名前、教師は苗字。男は黄色
A(3-5 スケバンのボス)  悪久亜  アクア
B(2-3担任・家庭科担当)  芭蕉先生 バブル  
C(2-3 生徒会副会長)  千枝  クララ
D(2-3 転校生)     大奈  ディアナ
E(2-3クラス委員・生徒会書記)栄子 エーデル
F(1-1 DIY部・部長)   文子 フェリス
G(1-4 DIY部・副部長)  月夏  ゲイナ
H(百輪女子高の教頭)  広瀬先生 ヒラリー
J(3-4 生徒会会長)   純子  ジャニス
K(草切男子校2年)     加流  カール
L(百輪女子高の校長)  蘭堂先生 リンドン
M(1-2 ダズンのヘッド) 正美  マーシア
  ダズン=1年の不良グループ名
O(草切男子校3年)    織音  オリオン
P(2-3)         風由子 プリシア
 
ρ(Kの母親 美容師)   六花  ローズ

 

 

 

では、どうぞ。↓

 

見えない一歩(3)

 

 

K「・・・Aさん、終わりましたよ」

 

AはKの言葉にハッとして、目を覚ましました。

 

鏡の前には、アメコミのスーパーウーマンのような、

超ワイルドでセクシーな女性が映っています。

 

A「こっ・・・これが・・・ワタシ?

 ど、どうやって・・・」

 

思わずAは、椅子から身を乗り出し、

大きく目を見開いて鏡に顔を寄せました。

 

K「お気に召しましたか?」

 

A「あ・・・あなた、魔法使い?」

Aは鏡から振り向いて、Kの方に顔を向けました。

 

K「いえ、ただの美容師の卵ですよ」

 

KはAに今後のヘアケアを説明しました。

 

日々のブラッシングは毛先から行うこと、

洗髪の後、抑えるように水分をタオルに移すこと、

頭皮マッサージをこまめにやること、

なるべく夜はちゃんと寝ること、

水分を多めに摂ること、・・・などを。

 

「わ、わかったわ。ありがとうございます」

AはKにお礼を言って、店を出ました。

 

 

翌日の3年5組では、感嘆の声があがります。

 

「え、Aさん、きれい」

「すご」

「女優さんみたい」

 

Aは余裕の笑みを浮かべ、

「ふん、元がいいからね」と

年下のクラスメイトたちに言いました。

 

まるで当然のように振る舞っていましたが、

幼少期から容姿を褒められたことのなかったAには、

どこかくすぐったくて ―― 

 

時折、自分の髪をなでたり、

洗面台で鏡を見るたびに、ほほを染めるのでした。

 

スケバングループの中でも、

ボスAの変わりように

手下たちがほれぼれし、感涙しました。

 

「バカねえ。大袈裟じゃないの」

と片手を振りながらも、

内心では、にやけるのをこらえるのに必死でした。

 

Aは、ただ暴れまわるのがなんだか恥ずかしくなってきて、

自分からけしかけるケンカの回数が減り始めました。

 

近所でのAの評判は、怖いだけの暴走女から、

落ち着きのある女傑イメージへと変貌しました。

 

他校のスケバンたちは、

百輪女子高のAの美とカリスマ性があがったのを見て、

自分たちもなにやらケンカをするのを控えだし、

街中の雰囲気も、穏やかになってきました。

 

そして、Aのビフォーアフターにより、

K美容室のヘアカットモデルの応募者数は

うなぎ上りになり、

生徒会室前の応募箱を大きくしないと

応募用紙が入らないほどになりました。

 

 

 

生徒会室では、Jがつまらない顔です。

 

「最近、特別清掃の機会がないんだけどさ~」と。

 

副会長のCと書記のEは

「まあまあ」

「平和が一番ですよ」

となだめながら、

お茶と季節限定のポテチをJに差し出しました。

 

 

 

(「見えない一歩」終)