小説を連載しています。

「百輪女子高DAYS(デイズ)」シリーズです。

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(通し番号は、2章の「勧誘」から1を振っていきます)

 

 

(前作「百輪村物語」のパラレルワールドです。

 登場人物の性別が逆転し、年齢も若くなっています。

 前作を読まなくても大丈夫です。)

 

なんのこっちゃ?の方はこちらから→ 告知

             

「女子高」のまとめはこちら → 百輪女子高DAYS 目次 

「村」のまとめはこちら   → 百輪村物語 目次

 

 

 

登場人物名は、アルファベット表記です。

☆主人公は、いちおうEですが、群像劇です。
(性別が変わったので、新たに名前をふりました)
(和名と英名の、覚えやすい方で読んでください)
(生徒は下の名前、教師は苗字。男は黄色
A(3-5 スケバンのボス)  悪久亜  アクア
B(2-3担任・家庭科担当)  芭蕉先生  バブル  
C(2-3 生徒会副会長)  千枝  クララ
D(2-3 転校生)     大奈  ディアナ
E(2-3クラス委員・生徒会書記)栄子 エーデル
F(1-1 DIY部・部長)   文子  フェリス
G(1-4 DIY部・副部長)  月夏   ゲイナ
H(百輪女子高の教頭)   広瀬先生 ヒラリー
J(3-4 生徒会会長)   純子  ジャニス
K(草切男子校2年)     加流  カール
L(百輪女子高の校長)   蘭堂先生 リンドン
M(1-2 ダズンのヘッド) 正美  マーシア
  ダズン=1年の不良グループ名
O(草切男子校3年)    織音  オリオン
P(2-3)         風由子 プリシア
 
ρ(Kの母親 美容師)    六花  ローズ

 

 

 

では、どうぞ。↓

 

見えない空気(3)

 

 

 

ジャガイモ掘りのイベントの日。

百輪女子高は、良い天候に恵まれました。

 

敷地内の広い畑から、

女子生徒たちの声があちこちで上がります。

 

「マジ、手ぇ汚れるんだけど~」

「腰、痛~い」

「ちょっと、このイモ、でかすぎ。見てー」

「いやーん、ミミズ出たぁ~」

「皮むきが無間地獄!」

「きゃー、油跳ねた~~」

文句ばかりだけれど、みんな笑顔です。

 

タオルを首に巻いたCが、

芋づるをつかんでいるEの所にやってきました。

 

C「どうして急に提案ひっこめたの?雨降るかと思った」

E「・・・Cの言いたかったこと、

 なんとなくわかったから」

 

C「しんどいって言葉を拾うのもわかるわ。

 でも、文字だけじゃないのよね、あの空気とか」

E「そうね」

 

立ち上がったEが畑全体を見渡すと、

芋掘りや土いじりで大騒ぎしているみんなが見えました。

 

畑のそばでは、

テントの下で楽しそうに油を揚げる校長Lや先生方。

 

別のテントでは、揚げたてのポテトを

小さな紙皿に取り分ける係の生徒たちがいます。

生徒会長Jや、Dも、ポテトを配る係でした。

 

ふとDが、CとEが仲良くしゃべっているのに気づき、

嬉しそうに二人に手を振りました。

 

CはDに手を振り返すと、

「私もあっちを手伝ってくるわね」と、Eから離れました。

 

Cが去った後、心の軽くなったEが

また足元の芋畑に目を向けようとしたとき、

校庭のフェンスの向こうに立つ

草切男子校生のKとOが見えました。

 

Eは近くにあるビニール袋2つに

2、3個のジャガイモを入れると、

裏門を通ってふたりに近づきました。

 

E「K、これ。少ないけど、お礼です。Oもどうぞ」

K「ありがとう。仲直りしたんだね。良かったね」

E「おかげさまで」

 

OはEから袋を受け取ると、嬉しそうに言いました。

 

O「ねえE、今度うちの学校と、合同で劇をやらない?

 君が”眠れる森の美女”で、僕が王子役でさ」

 

Eはちょっと目を見張ったあと、

「枝毛が増えそうなので、私は辞退しますね」

とほほ笑んで言いました。

 

O「はい?枝毛?」

Oはきょとんとし、Kは笑いをこらえました。

 

 

 

(「見えない空気」終)