小説を連載しています。
「百輪女子高DAYS(デイズ)」シリーズです。
↑
(通し番号は、2章の「勧誘」から1を振っていきます)
(前作「百輪村物語」のパラレルワールドです。
登場人物の性別が逆転し、年齢も若くなっています。
前作を読まなくても大丈夫です。)
なんのこっちゃ?の方はこちらから→ 告知
「女子高」のまとめはこちら → 百輪女子高DAYS 目次
「村」のまとめはこちら → 百輪村物語 目次
登場人物名は、アルファベット表記です。
A(3-5 スケバンのボス) 悪久亜 アクアB(2-3担任・家庭科担当) 芭蕉先生 バブルC(2-3 生徒会副会長) 千枝 クララD(2-3 転校生) 大奈 ディアナE(2-3クラス委員・生徒会書記)栄子 エーデルF(1-1 DIY部・部長) 文子 フェリスG(1-4 DIY部・副部長) 月夏 ゲイナH(百輪女子高の教頭) 広瀬先生 ヒラリーJ(3-4 生徒会会長) 純子 ジャニスK(草切男子校2年) 加流 カールL(百輪女子高の校長) 蘭堂先生 リンドンM(1-2 ダズンのヘッド) 正美 マーシアダズン=1年の不良グループ名O(草切男子校3年) 織音 オリオンP(2-3) 風由子 プリシアρ(Kの母親 美容師) 六花 ローズ
では、どうぞ。↓
見えない協力(3)
出来上がったDの髪型は、
元気いっぱいのショートヘアになりました。
Dは嬉しそうに鏡をしげしげと見ました。
D「私ってショート似合うんだ。知らなかった」
K「癖の向きを活かしたら、そういう感じがいいかなって。
気に入ってもらえたなら、嬉しいよ」
Dの幸せそうな笑顔を鏡越しに見て、
Kはニコニコしました。
「駅まで送るよ」
とエプロンを外しながらKは言い、
EとDを先に促してから、美容室の戸締りをしました。
歩きながらKは満面の笑みで、二人に言いました。
K「ねえ二人とも。もしよかったら、
また無料でカットさせて欲しいな。
今日はすごく楽しかったから」
D「私も楽しかった。またお願いします」
E「・・・」
K「Eもおいでよ、3か月おきとかに」
E「タダなんて申し訳ないわ。
お店の損になっちゃうじゃないの」
K「僕の腕を上げる手伝いをしてくれるんだから、
遠慮しないで。
カットモデルって、だいたいそんなもんだし」
E「・・・そうなの?」
K「資格を取ってプロになったら、ちゃんとお金を取るよ。
その時に、お得意さんになってくれたらありがたいな」
E「・・・わかったわ。じゃあ、お願いします」
K「うん、任せて。
他のお友だちも連れてきてくれていいよ。
その方がすっごく助かるんだから。
これで、未来のお客さんもゲットだぜ~」
D「ふふっ。Kさん、商売がお上手~」
K「うん。みんなにそう言われるよ」
楽しく話しているうちに、三人は駅に到着しました。
Kが改札口で手を振り、軽いお辞儀を返すEとD。
その二人も「また明日ね」と声を掛け合い、
それぞれが違うホームへ向かいます。
電車に乗り、ドアのそばに立つEは、
ドアガラスに映る自分の整った髪型を見ながら
(これまで、少し無頓着すぎたのかしら。
ひょっとして、Kは私にお金がないのがわかってて、
カットモデルをもちかけてくれたのかしら・・・)
と、静かに考えます。
また反対方向の電車の座席にいるDも
短くなった頭髪を撫でながら、
(Kさん・・・)と思い返しています。
夕日が、ふたりの顔をやわらかく染めていました。
(続く)